地域によって使われている海苔が違う?(画像はイメージ)

【最近気になる注目ワード・60】コンビニの定番商品であるおにぎり。実は、同じコンビニのおにぎりなのに地域によって違いがあるらしい。これまで何気なく口にしていたが、いったいどんな違いがあるのか詳しく見ていこう。

おにぎりの「海苔」は焼き海苔? 味付け海苔?

地域差といえば、関東と関西で市販のカップ麺の出汁や味が違うのは有名な話だが、おにぎりは“海苔の味”が違うという。ネット上で話題となっていたのは、セブン-イレブンで販売されている一部のおにぎり。関東では焼き海苔、関西では味付け海苔と、わざわざ海苔が使いわけられているのだ。

そもそも関西では「幼い頃から海苔といえば味付け海苔だった」「普通の焼きのりだと、味気ないんだよね」「味付け海苔じゃないと悲しい」という人が多く、“味付け海苔文化”が盛んなよう。

味付け海苔のルーツは?

こんなにも関西で味付け海苔が好まれているのには、味付け海苔のルーツが関係している。もともと海苔は東京湾で養殖が始まり、江戸の特産品として庶民に親しまれていた。しかし海苔は鮮度が落ちやすいため、産地から遠い関西では食べる習慣がなかったのだ。

そんな状況が変わるきっかけが生まれる。明治天皇が東京土産として京都へ海苔を持参することになったのだ。そこで長距離でも鮮度が落ちにくく、味にばらつきがでないように海苔に調味料をつけてコーティング。こうして味付け海苔が生まれたと言われている。

実際に以前Jタウンネットがおこなった「海苔といえば焼きのり? 味付けのり?」というアンケートでも、関西の多くの地域で8割以上が“味付け海苔”と回答。想像以上に関西では味付け海苔が定着しているようだ。

これまでどこで買っても同じと思い、気にせず食べていたセブン-イレブンのおにぎり。地域によって売っていない種類があるとなると、レア感が増す。焼き海苔に味付け海苔、ぜひともどちらも食べてみたいものだ。(フリーライター・井原亘)

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■Profile

井原亘

元PR会社社員の30代男性。現在は流行のモノや現象を追いかけるフリーライターとして活動中。ネットサーフィンとSNS巡回が大好きで、暇さえあればスマホをチェックしている