10月29日、NHK大阪放送局で2025年後期の連続テレビ小説「ばけばけ」のヒロイン発表会見が行われ、主人公・松野トキを高石あかり(※高=はしごだか)が演じることが発表された。
「ばけばけ」は、松江の没落士族の娘・小泉セツをモデルにした松野トキを主人公に、外国人の夫・ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)と共に「怪談」を愛し、急速に西洋化が進む明治の日本の中で埋もれてきた名もなき人々の心の物語に光をあて、代弁者として語り紡いだ夫婦の物語となる。
「舞いあがれ!」(22~23)「あんぱん」(2025年度前期放送予定)のオーディションを経て、3度目の挑戦で朝ドラヒロインの座をつかんだ高石は、決まった時の心境を「目の前が真っ白で、そのときは感情が追いついてこなくて、1人になったときに、ボロボロと泣いていた」と告白。
映画『ベイビーわるきゅーれ』(21)やNHKの夜ドラ「わたしの一番最悪なともだち」(23)で注目を集めた高石だが、実は「小さい頃から朝ドラヒロインになるのが夢だった」という。その理由を、次のように打ち明けた。
「大好きだった小学校の担任の先生が『あなたが朝ドラヒロインになっている姿を見たい』と言ってくれた。それだけを夢見て、今ここに立たせていただいている。自分の口から早く(先生に)伝えたい」
念願だった朝ドラヒロインの印象については、「朝にエネルギーや明るさをもらえるイメージ。どんなに苦しんだり、悩んでいたとしても、一歩前に進む力みたいなものもらえる」と語り、小泉セツをモデルにした松野トキ役を演じる意気込みを披露。
「小泉セツさんの言葉がつづられた『思ひ出の記』という本に、(夫のラフカディオ・)ハーンさんの人柄や日常がかわいらしく描かれていて、すごく好きになりました。きっとこの2人をいろんな方が愛してくださると思ったので、プレッシャーもありますが、そういう2人をしっかり愛していただけるように頑張りたい」
なお、高石はこの会見に、明治時代を舞台にした「ばけばけ」にちなんで和服で登壇。ハナミズキと忘れな草をあしらった白の着物を選んだ理由を、それぞれの花言葉と絡めつつ、次のように説明してくれた。
「忘れな草の花言葉は『私のことを忘れないで』。何者でもない自分が、皆さんに覚えていただけるような人になれるようにと。ハナミズキの花言葉は『感謝と返礼』。今までいろんな方に支えられて生きてきたので、皆さんにこの場で少しでも感謝の気持ちを返せたらという気持ちで、この服を選ばせていただきました」