【大戸屋】豚肩ロースの生姜焼き弁当(税込1190円)

「高級生姜焼き」がクセになる

『大戸屋』の「豚肩ロースの生姜焼き弁当」税込1190円

続いては『大戸屋』の「生姜焼き定食」をいただきましょう。『大戸屋』ではテイクアウト用の「豚肩ロースの生姜焼き弁当」を用意していますが、その価格税込1190円。

千円超えの価格を前に一瞬固まりますが、しかし、味には定評がある『大戸屋』です。これで「高いだけ」というわけではなかろうと、期待が胸に膨らみます。

インパクト十分の大ぶり・厚めカットの豚肩ロース肉
添え物一品一品のクオリティも◎。箸休めも至福の味を楽しめます

まず、大ぶり・厚めカットの豚肩ロース肉を口にした瞬間、やや塩味強めの生姜タレの風味と高品質の豚肉の旨みが脳に焼きつきます。豚肩ロースなので赤身感と脂感の双方を程よく楽しめるわけですが、パンチある味わいの中に奥深い品の良さもあり、なかなかクセになる味わい。ご飯がどんどん進む絶品生姜焼きです。

また、箸休め的にいただく、漬物、ほうれん草の黒胡麻和え、きんぴらなどとも相性が良く、もはやデパ地下の高級弁当にも劣らない味だと思いました。

コスパを求める場合は『やよい軒』、高品質な味を求める場合は『大戸屋』

正直、筆者がこれまでに食べてきた「生姜焼き定食」で「これは美味しくない!」「これは生姜焼きではない!」というものはありませんでした。

しかし、さすが定食チェーンの2大巨頭『やよい軒』『大戸屋』の「生姜焼き定食」は、家庭では真似することができない味わいである一方、各ブランドのコンセプトや矜持が強く反映されているように感じました。コスパ・野菜とのバランス・物量感を求める場合は『やよい軒』、完成度の高い高級な「生姜焼き」を求める場合は『大戸屋』……こんな風に食べ分けると良いと思いました。

日本人ならみんな大好きの食べ慣れたド定番メニュー「生姜焼き定食」。たかが「生姜焼き定食」されど「生姜焼き定食」とも思う奥深い味の違いを楽しむことができました。

音楽事務所、出版社勤務などを経て2001年よりフリーランス。2003年に編集プロダクション・デコ有限会社を設立。 出版物(雑誌・書籍)、WEBメディアなど多くの媒体の編集・執筆にたずさわる。エンタテインメント、カルチャー、 乗り物、飲食、料理、企業・商品の変遷、台湾などに詳しい。台湾に関する著書に『パワースポット・オブ・台湾』(玄光社)、 『台北以外の台湾ガイド』(亜紀書房)、『台湾迷路案内』(オークラ出版)などがある。