――逆に暁さんのグリーヴァの印象は?
暁:キレキレでしたねとにかく。
狂鬼:照れますね(笑)、ありがとうございます。自分はライブの前は絶対一人になって、ライブに集中できるようにしています。自分の中に入り込んでライブをするタイプの人間なんで。キレキレと言われるのは結構うれしいですね。自分の世界に入り込めてたことが伝わったのかなって。
暁:ただ「激しい」だけじゃなくって、「キレてる」というか、目の表情ひとつとっても、動きとしてはゆっくりでも、世界に入っているというか、そこがすごいなって思いましたね。
僕も結構ライブ前は一人になりたい派ですね。僕は自分の内に入るタイプではないんですが、集中したいというか、その1日のライブをどういう風にしたいかということを考える時間が欲しいですね。
――8月1日からグリーヴァとアルルカンのカップリングツアー「黒蟻ノ群レ」が始まりますね。
狂鬼:「次世代名古屋系」バンドという変わったテーマを掲げているアルルカンさんだったら、一緒におもしろいことができるんじゃないかと思って、こちらからお誘いしました。
暁:僕も誘われた時は「絶対やりたい!絶対やりたい!」ってすぐ決まりました(笑)。
――グリーヴァも「古き良き時代の継承者」という、変わったテーマを掲げてますよね。
狂鬼:先代の良い物を次世代の自分たちが昇華して、良い音楽を作っていけば、さらに次の世代につなげていけるのかなって。
アルルカンに対しても自分たちと競い合ってくれる良いバンドが出てきたなと思っているので、今回こうやってカップリングツアーが実現して本当に良かったなと思っています。
暁:今の時代って、価値があるように見せている物が多いなと思っていて…。ヴィジュアル系にかかわらず、音楽シーン全部だと思うんですけど、「本当にそれだけの価値があるのかな?」ってものを、さも良いように言ってるというか。そうなってくると、どうしても昔を見ちゃうじゃないですか。そうやって昔の良い物も昇華していけたらいいなって。
「次世代名古屋系」くらい大きな啖呵をきって、それを批判されて終わってしまうようならば、その程度のものだったということですし、最初は色眼鏡で見ていた人も、認めてくれるようなことをしたい。そのくらいでかいコンセプトの方がいいんじゃないかなと思いました。