5月28日に9ヶ月ぶりとなるシングル『in the Cell』をリリースしたamber gris。ボーカルの手鞠さんに新作の話から、活動のスタンスまで、たっぷり語ってもらったロングインタビューです。
――5月28日に発売されたシングル『in the Cell』は、約9ヶ月ぶりとなるリリースですね。
その間ライブは勿論やってらっしゃると思うんですけど。割と最近のヴィジュアル系のインディーズシーンはリリースペースがどんどん早くなっている中、9ヶ月ぶりのシングルですけど、このタイミングで出したいといった意図はあったのですか?
手鞠:どうなんですかね…、なにか我々としては人並みに普通にやってるつもりなんですけど今の時代には結構マイペースに映りがちなのかなっていう気はします(笑)。まぁ、セカセカやってもウチは(作品が)できないタイプなので(笑)。それで質を落とす位だったら、ちゃんと期間をあけて出したいタイミングに出せたほうがいいなっていう方を選んでるのかもしれないです。幸か不幸か自主活動ですしね。
――リードトラックにあたる「the Oath」ですが、タイトルの意味は?
手鞠:「誓い」だったり「願い」のような意味なんですけど、何か色々タイトルの候補をあげて。作曲者がkaname君から、タイトルの候補をあげてもらって、その中からビッとくるやつを選んで…みたいな感じで。だから僕にしては短いタイトルですね。
――歌詞の中に「ベロニカは死ぬことを選んだ」があったんですけど、『ベロニカは死ぬことにした』という小説もありますよね。
手鞠:完全にそれのオマージュですね、そういう遊びを入れるのが大好きなので。それで原作に触れてもらうのも素敵じゃないですか?
――これまでにも『フラニーはご機嫌斜め』という曲もありましたし、読書はお好きなんですか?
手鞠:いや、そうでもないんですよそれが。
――えっ。
手鞠:本を読むこと自体は全然多くないし、定期的に読んだりとかもしないんです。人から薦められたりしても、自分が興味が無ければ基本的に読まないし。たまたま何かの機会で読んだものや触れたもの、情景を過剰に覚えてることの方が多くて。
昔好きだなと思って読んだものとか今出てくるだけであって…、貯蓄だけでやってるみたいな感じです(笑)。興味がわかない限りは、新しいものはそんなに入れないです。