2024年11月10日(日) 【場所】延岡市立上南方小中学校
一般社団法人 海と日本プロジェクトinみやざきは、児童向けの学習として「海へ行く機会」を創出し、宮崎県独自の海洋教育モデルの構築を目指しています。今年度は延岡市立上南方小中学校の6年生を対象に、海洋教育プログラム「海と上南方小プロジェクト~海の学校2024~」を開催しました。このプログラムの成果発表が2024年11月10日(日)に学校主催の行事の中でありました。
この取り組みは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環として実施しています。
イベント概要
(一社)海と日本プロジェクトinみやざきは延岡市立上南方小中学校と連携し6年生を対象に、学習として「海へ行く機会」を創出し、宮崎県の海洋教育のモデルを作ることを目指して海洋教育プログラムを行うことになりました。海が少々苦手な児童も興味を持って学習に臨むことができるよう、事務局は教育委員会などと連携しながら県内の海洋教育の課題等を抽出し、学校が主体的に活動できるような新たな海洋教育を実施していきます。本プログラムでは、今年4月から9月にかけて学習や体験学習(計6回)を実施しその総決算として11月に成果発表を行いました。
最終的に、児童たちが未来の宮崎の海に対してどのように向き合うかを明確にし、どう行動すべきかを判断できるアクション形成を目標としています。
日時:2024年11月10日(日)8時55分~11時50分
場所:宮崎県延岡市立上南方中小学校
参加者:上南方小学校6年生 19名
これは、学校主催の行事「いちいがし発表会」の中で行われたものです。今年度から事務局が注力し進めてきた海洋教育プログラム「海と上南方小プロジェクト~海の学校2024~」について、学校が保護者や地域住民向けに学習の成果発表を行いました。今回は番外編としてレポートいたします。
はじめに
4月から9月まで計6回の学習を通じて、海についての理解を深めてきた19人の児童たち。
1回目の学習では「山・川・海のつながり」、2回目では「海の恩恵」、3回目では「海の課題と水産資源」、4回目では「海の環境と生態系」に関して学びました。5回目では、海に囲まれた「島野浦学園」との交流学習や、地元の海の課題を2日間に渡って学びました。そして最後の学習となる6回目は、延岡の伝統漁法「地引網漁」について学んだほか、「シーカヤック」体験を行い海抜0mで海を体感しました。
▼これまでのイベントレポートはこちら
第1回:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002593.000077920.html
第2回:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002637.000077920.html
第3回:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002661.000077920.html
第4回:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002724.000077920.html
第5回:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002783.000077920.html
第6回:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002882.000077920.html
いちいがし発表会で、来場者300人にアウトプット!
上南方小中学校の体育館で開かれた「いちいがし発表会」には、学校の児童生徒をはじめ保護者や卒業生、それに地域の住民など約300人が訪れました。
メッセンジャーを務める山崎直人アナウンサーが、日本財団が進める海と日本プロジェクトについて説明した後、約半年間に渡って実施した「海と上南方小プロジェクト」の活動内容を振り返り「会場の皆さんも海ハカセ、魚ハカセに近づいた6年生と一緒に、海のことを家族や友達に発信していく存在になってください」と呼びかけました。続いて、宮崎エリアで合わせて9回放送された海の取材動画「海と上南方小プロジェクト」のダイジェスト版が放映され、学習の様子を来場者全員で視聴しました。
学習の成果をテーマ別に発表!
後半は場所を教室に移動。これまでの学習を経て児童19人で話し合って最後にまとめたメッセージは、「美しい海を残そう!」でした。これをキーワードに「海と日本・上南方美海(びかい)プロジェクト」と銘打ち、テーマ別にまとめた学習内容を発表しました。
『地球温暖化の影響と対策』についてまとめたグループは、温暖化により発生する台風の数がこの30年で2倍に増えたことや異常気象により干ばつに悩む国があることを調査報告。また、温暖化の影響で漁獲量が減少していることに触れ、“将来食べられなくなる寿司ネタは?”といったクイズを出題するなど、保護者を巻き込みながら進行しました。
続いて、スーパーなどで売っている海産物に着目したグループは『未利用魚』をテーマに問題提起。「釣り上げたが食べない」、「網にかかったが深海魚なので売れない」などの理由から廃棄されてしまう水産資源の現状に触れ、その対策として他の県では学校給食に未利用魚を取り入れたり、減らすための取り組みを推進している事例を紹介。「未利用魚を減らすことが海の水産資源を守ること、そして生態系にも負担をかけなくなる。きちんと利用し食べることが大事」とまとめました。
美しい海を未来へ!
「突然ですがこれは何でしょう?」の問題から始まったラストの発表。手にはプラスティック製のコップや破片、事務用のペンなどが握られています。実はこれらは7月と9月のオリジナル体験イベントで訪れた須美江海水浴場で児童が拾ったごみの一部で、自分たちの生活から出た物が適正に処分されなかった場合、辿り着く先が海になることを説明しました。プラスティック製のごみはマイクロプラスチックに変わり、海の魚がエサと間違えて食べてしまいます。その魚を行く行くは人間が食べてしまい、人が出したごみが結果的に自分たちに害を与えてしまう・・・。現在の美しい海を未来へ残していくために小学生の自分たちがすぐにできることは『ごみを減らす取り組みを行うこと』と締めくくり「まずはそれぞれの家庭から始めましょう!」と呼びかけました。
発表を聞いた保護者から「ありがとうございます!」
児童の発表を受け、磯釣りが趣味の男性は「エサを入れているビニール袋や弁当の容器をそのままにして帰っていた。皆さんから教えていただいたようにきちんと持って帰って海をきれいにしないといけないと思った。ありがとうございます!」と、気付きがあったことを述べました。また児童の母は「長い期間いろいろたくさんの学習を通して、ごみを捨てないこと、海を大切にすることを学べて良かった」と振り返りました。
オリジナル記念ストラップでアウトプット!
海と上南方小プロジェクトのプログラムの中で、延岡市の須美江海水浴場でごみ拾い活動をしました。その時に見つけた貝殻と学校のシンボル“いちいがし”の実を使い、児童たちが記念のストラップを手作りし来場者ひとりひとりに配付しました。ただ製作して渡すだけではなく、しおりに当活動の内容や海と日本プロジェクトのページにアクセスできる二次元コードを記載し、これまで学び体験したことを保護者や地域の人たちをはじめ大勢に詳しく知ってもらい、海の課題解決に向けた輪がさらに拡がるよう工夫しました。子どもたちの「海を大切にする気持ちをたくさんの人と共有したい」という素直な想いが込められています。
参加した児童たちの声
・発表会を通して保護者や地域の人たちにアウトプットできてよかった。
・いま、海がどのような状況なのか、(海が自分たちに)どんなことをしてほしいのか伝わって良かった。
・家ではペットボトルを使わないように努力している。お店で買うより麦茶を作ったりしている。
・学校の帰り道でごみを拾うように心がけている。以前と比べて意識が変わった。
・ごみ拾いとか地域での活動を増やして、世界がもっときれいになるようにしたい。
・もっと海に行って、海や魚をもっと好きになっていきたい。
<団体概要>
団体名称:一般社団法人海と日本プロジェクトinみやざき
URL:https://miyazaki.uminohi.jp/
活動内容 :日本財団「海と日本プロジェクト」の理念のもと、宮崎の豊かな海を未来へ引き継ぐ活動を行っている。
日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/
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