片付けが苦手で、普段から片付かない部屋に嘆いたり、イライラしたりしていませんか? 世の中にはいろんな片付け術がありますが、どれも「面倒」と感じてしまう人もいるはず。
そんな人は、まず「片付けなきゃいけない!」という思いから解放されることが大切です。
今回は「一生散らからない!飾るだけ片付け術」(ぱる出版刊)の著者であり、片付け受講者数延べ800人を超えるオンライン片付けコンサルタントの伊藤かすみさんに、片付け術のやり方や、片付けが苦手だった人がハッピーな気持ちで片付けられるようになった体験談を教えていただきました。
飾るだけ片付け術とは?
飾るだけ片付け術とは、その名の通り、「飾る」という視点を持って片付けることだといいます。早速、伊藤さんに解説いただきました。
伊藤かすみさん(以下、伊藤)「片付けというと、どうしても『捨てないといけない』『ものを減らして整理整頓しないといけない』といったイメージを持ち、躊躇してしまう方もいます。
なぜなら、おうちにあるものは、自分で購入した大切なモノばかりであるはずだから。モノを大切にする思いが深い人ほど、片付けが苦手だったりします。
モノを大切に思い、『捨てられない』と感じること自体、悪いことではないですし、そのように感じる人は、とても優しい人だと思います。だからこそ、そのような人は、片付けを『モノを減らす』ことではなく『飾る』という視点から考えてみてください。
おうちに自分の好きなものを飾ると、満足感が得られ、飾っているうちに楽しくなってきて、いつのまにか片付いているのです。『飾る』を意識すると『作りたい空間』を考えるようになるので、気持ちを軽くして始められます」
多少散らかっていてもOK!?
伊藤「外国の家は、絵画や花、置物などをうまく飾って空間を演出できていることが多いですが、日本の家は古くからの文化もあって、モノが少なく殺風景になりがちです。
そしてなぜか、モノが多いのにいろんなものが綺麗に飾ってある外国の家のほうが、日本のモノが少ない家よりも片付いているように見えるのです。
つまり、片付いた家にしたいなら、必ずしもモノを減らせば良いとは限らないということ。むしろ多少散らかっていても、綺麗に飾ってあれば片付いている家になるのです」
飾っておくと家族が不思議と汚さない!
伊藤「リビングの片付けでよくあるのが、『せっかく片付けたのに家族が汚してしまう!』というお悩みです。
解決策としては、そこに何かを飾ること。何かが飾ってあると、そこに何かを置こうとは思いませんよね。私が過去にサポートした方も、棚にモノを飾ったら、家族が一切、モノを置かなくなったそうです」
飾るだけで片付けられた人の声
実際に、飾ることで自然と片付けられるようになった人は多くいるそうです。3名の方の声はこちら。
N.Sさん「玄関や床の間にグリーンや花を飾ることで、自然ときれいな状態を保つことができています。物を置きっぱなしにせず、常に整った空間にする意識するようにもなりました。
無意識に『片付けたい』という気持ちがわいてきて、空間全体が落ち着き、自然に整った状態が保てるんです。『飾るだけ片付け術』を通じて、単に見た目だけでなく、維持する習慣が身につきました」
T.Hさん「わが家は、家族それぞれの飾るスペースを作りました。 テレビボードの上には、長女の作品、次女の生まれた頃の写真スペース。壁面には夫が好きなミニカー、私のお気に入りのアロマオイルスペースもあります。
家族みんなで、そのスペースを維持するために、自分で片づけ、たまに掃除して入れ替えもしています。家族を巻き込む作戦が成功!」
S.Nさん「実家の片付けの際、『これ素敵だから飾ろう!』と提案しました。そうすることで、『これらは似合わないから捨てようよ』と他のモノを手放すきっかけを作ることができました」