■「なんで協力してくれないの! 」

清水:夜泣きについて真剣に向き合わないといけないなと思ったきっかけは生後8ヶ月くらいのときでした。

座布団の上でおむつ替えをしていたら、娘がくるっと寝返って逃げようとしたんです。育児の中ではよくある光景なんですけど、育児ノイローゼになっていたので、逃げただけでプチンと来てしまって。
ガッと娘を捕まえて「何で協力してくれないの!」と押さえつけておむつを替えようとしたら
この世の終わりのような今まで聞いたことのないような泣き声を出されたんです。

このまま行くと心を病んでしまうと思い、「夜泣きって何で起こるの?」と最初はインターネットから調べ始めました。

——これらの経験が、本を執筆されるきっかけになったのですね。

清水:理学療法士というリハビリの仕事をしていて、小児リハビリというカテゴリもあるので
学生時代に子どものこともある程度はサラっと勉強していましたが、当時は興味もなかったし記憶もないんですよ。

今現在、夜泣き専門保育士、と名乗っていますが、子どものことをあまりに知らなさぎるので、改めて子どもや赤ちゃんのことを全般に一から勉強しようと思い、保育士の資格を取りました。

 

■「寝言泣き」に注意! 泣いたらまずは少し赤ちゃんの様子を見て

——私がこの本の内容で一番ハっとしたのは大人と同様に赤ちゃんも寝言を発するという"寝言泣き"についての記述でした。

清水:"寝言泣き"って言葉は実は私が作ったものなんですが、赤ちゃんが夜中40分〜60分ごとに泣くのはこの"寝言泣き"の可能性が高いのです。
"寝言泣き"であることに気づかず、都度都度授乳したり抱っこすることで、却って赤ちゃんのペースを乱してしまうのです。

清水:私も娘がフニャっと泣き声を上げるとすぐ「何かあったかな」とおむつを替えたり授乳したりしていました。今思えば、最初は寝言泣きだったと思うんです。その小さな声に私が勝手に反応して抱き上げたり授乳、というのを1時間ごとにすることで、娘は「浅い眠りになったら起きなくてはいけない」というリズムが出来てしまったんだと思います。