■赤ちゃんが夜中に起きるのは当たり前
清水:実は夜中に赤ちゃんが起きるというのは当たり前のことなんです。
生理学的な用語で言うと「生理的夜間覚醒」という名前がついていますが、夜間に起きるということは赤ちゃんの正常な発達なんです。
大人も基本的には夜中に継続的に寝ているように思いますが、実際はいつでも起きられるように体の準備が出来ています。
レム睡眠ノンレム睡眠という眠りの波があるのはなぜかというと、ずっと深い眠りのままではたとえば夜中に何か危険な事が起こったとしても、気付かずにずっと眠ったまま…ということもありえますよね。
そういったことがないようにいつでも危険を察知して起きれるようにする、というのは本能的な仕組みなんです。
——動物としての本能ですね。
清水:赤ちゃんも同じようにお腹がすいたとか何か不快だとか、お母さんが離れたから不安だとか、危険を察知できるように、波のリズムを使って起きられるように体の準備ができているんです。
だから、赤ちゃんの眠りは大人に比べて浅く、波の間隔も短いんです。
■どんどんレベルアップする夜泣き…
——先生もお子さんの夜泣きが壮絶だったとありましたが、具体的に当時の話を聞かせていただけますか?
清水:娘が生後半年くらいからでしょうか。その当時は22時くらいに子どもを寝かすとぴったり1時間ごとに起き、私はそのたびに授乳して寝かしていました。
それが2週間ほど続いたあと、今度は朝4時や5時になると授乳しても寝てくれなくなる、ということが週に2、3度ありました。。
——夜泣きがレベルアップしたんですね。
清水:仕方ないからソファーで泣き続ける娘を抱っこしたまま、2時間ほどぼーっとしていました。そうすると疲れきって娘もやっと寝てくれて、朝6時頃から私も一緒に寝るという感じ。お布団の中から夫が出かけるのを見送って、朝10時くらいからようやく動き出すような生活をしてました。
そういう生活が2ヶ月くらい続いて、孤独感や「こんなに頑張っているのに何がダメなんだろう、私はダメなお母さんだな」という自己嫌悪に苛まれていました。