
9月7日、『2014Jリーグ ヤマザキナビスコカップ』の4強が決まった。
第1戦をスコアレスドロー、第2戦も引き分けながら、MF・野津田岳人、FW・佐藤寿人がアウェイゴールを決め、サンフレッチェ広島が宿敵・浦和レッズを振り切った。初戦・アウェイで2-1の勝利を挙げた柏レイソルは、前掛かりで攻める横浜F・マリノスに対し、レアンドロ、工藤壮人の両FWの2戦連続ゴールなどで3-1とトドメを刺した。川崎フロンターレはセレッソ大阪と第1戦は3-1、第2戦は2-3と打ち合いを演じ、2試合合計の得失点差で逃げ切った。ガンバ大阪は宇佐美貴史がヴィッセル神戸戦7試合連続ゴールのキラーぶりを発揮し、1-1、3-0で6年ぶりに4強へ進出した。
これで、準決勝は広島×柏、川崎F×G大阪となった。興味深い顔合わせと言える。しかも、両カードとも、J1リーグ戦と3連戦となる。
広島×柏は、ここ最近のタイトルホルダー同士の対決である。広島は2年連続J1リーグ王者だ。一方の柏も2010年のJ2リーグ制覇に始まり、J1リーグ戦、天皇杯、そして昨年の『ナビスコカップ』と4年連続でタイトルを獲得している。対戦成績を見ると、リーグ戦で15勝7分11敗、『ナビスコ杯』で5勝2敗と、いずれも柏が相性がいい。ただ昨季の内容を見てみると、リーグ戦は2引き分け、『ナビスコ杯』準々決勝は1勝1敗でアウェイゴールの差で柏が勝ち上がった。今季のJ1リーグ第16節では広島が5-2と粉砕した。ともに大一番での戦い方は心得ている。ホーム&アウェイ戦前のJ1リーグ第27節を含めた3連戦は、非常にタイトな戦いになるだろう。
川崎F×G大阪は、乱打戦の香りがプンプン漂う。対戦成績ではリーグ戦で10勝3分6敗、『ナビスコ杯』で3勝1分2敗といずれもG大阪がリードする。特筆すべきは、ゴール数だ。リーグ戦での直接対決19試合でG大阪が46ゴール、川崎Fが38ゴールと両軍とも平均2得点以上を挙げている。今季の得点数を見ても、川崎Fがリーグ2位の39得点、G大阪が同3位の37ゴールを量産する。川崎Fは得点ランクトップの大久保嘉人、4位タイの小林悠とともに2列目に回ったレナトの得点能力が光る。G大阪も宇佐美&パトリックの2トップがゴールを積み重ねる。『ナビスコ杯』準決勝後のリーグ戦第28節を含め、遠藤保仁(G大阪)、中村憲剛(川崎F)という日本を代表する名手がどんな手綱さばきを見せるかも注目される。
広島×柏は10月9日(木)・エディオンスタジアム広島、12日(日)・日立柏サッカー場、川崎F×G大阪は10月9日(木)・万博記念競技場、12日(日)・等々力陸上競技場でキックオフ。チケットは広島は9月13日(土)、川崎Fは9月27日(土)、G大阪は9月28日(日)より一般発売。