主演の松田龍平

 映画『泣き虫しょったんの奇跡』の完成披露試写会が3日、東京都内で行われ、出演者の松田龍平、野田洋次郎、渋川清彦、駒木根隆介、新井浩文、松たか子、小林薫、國村隼、豊田利晃監督、原作者の瀬川晶司が登壇した。

 本作は、棋士・瀬川晶司の自伝的小説を映画化。子供のころから将棋に取り組むも夢に破れ一度は将棋を捨てようとした主人公が、サラリーマンとして働きながら再び夢に向かう姿を描く。

 主演で“しょったん”こと瀬川を演じた松田は、撮影中に瀬川からも指導を受けたことに触れ、「監督に演出をされても『いや、瀬川さんはそういうことしないんじゃ…』というような気持ちになってしまって、嬉しいやらやりづらいやらの感じでしたが、特別な撮影でした」と振り返った。

 しょったんのライバルであり友人である鈴木悠野を演じた野田は、豊田監督からオファーが来て、「僕はセリフとか言えるのが心配で、監督へ正直に『できなさそうです』とメールしたら『いや、できるよ』と言われました。最初のシーンから10回以上撮り直しをさせてしまいましたが、貴重で幸せな経験でした」と振り返った。

 プライベートでも松田と交友がある野田。イベントの後半ではワールドカップの話題になり、野田の家で松田が一緒にポーランド戦をテレビ観戦したエピソードを紹介。野田は「うちで見ることになったのに試合が開始しても全然来なくて。始まって17分くらいして来て『うい~』って来ました。龍平らしい」とマイペースぶりに苦笑いしていた。松田が野田に「異常なまでに高いテンションで追いつけなくて」と話すと、野田は「正座して見たいくらいの感じだった。こんなに温度が違う人を呼んで失敗だったな」とぼやいて笑いを誘っていた。