「普段使いのカメラ」としての性能をチェック
さて、「PowerShot SX60 HS」のズーム倍率に感動したところで、今度は街歩きに持ち出してみました。普段使いのカメラとしてはどうでしょうか。下町の商店街を歩いて、使い勝手と描写をチェックしたいと思います。
まずは商店街入り口で。空が飛ばないように露出(明るさ)を調整したのですが、黒つぶれしてしまいがちな商店街の店内が、ちゃんとディテールを残して写っています。これなら十分、仕事でも使えそうな画質です。
もう一つ、広角側がかなり広く撮れるということも見逃せないポイントです。「PowerShot SX60 HS」は広角側が35mm換算で21mmという焦点距離を実現しており、目で見た範囲よりもかなり広く撮ることができるのです。ちなみにスマホの焦点距離は機種にもよりますが、だいたい28mm~35mmくらい。21mmと28mmの7mm差はかなり大きいです。
現在、コンパクトデジカメの中で21mmで撮れるカメラはそれほど多くありません。超望遠ばかりに目がいきがちですが、実は「PowerShot SX60 HS」は広角側もかなりがんばっているのですね。
さすがに輝度差が激しい場面では、輪郭にパープルフリンジ(紫色の輪郭線)が現れてしまいますが、これは致し方ないところ。
発色は良好で、綺麗に色が出ます。
歩いていると、猫を発見! こちらの下町の猫は人に慣れているようで、近寄ってもぜんぜん逃げないのですが、普通は写真を撮ろうと近づくとすぐに逃げられてしまいます。しかし「PowerShot SX60 HS」なら、かなり遠くからでもアップで撮ることができるので、これくらい離れたところからでも、画面いっぱいに大きく写すことができます。
いつも逃げられているのに、「PowerShot SX60 HS」だとあまりにもあっさり撮れてしまい拍子抜けしてしまいました。恐るべし、超望遠レンズ……。画質も悪くないですよね。毛並みも細かいところまでバッチリ写っています。
実はこちらの写真、かなりローアングルから撮影しています。「PowerShot SX60 HS」はバリアングル、すなわち可動式の液晶画面を搭載しているので、カメラを持ったまま寝転がったりしなくても低い位置に構えることが可能なのです(先ほどの写真はもっと遠くから撮っています)。個人的に散歩しながらスナップ撮影するときは低い位置から撮ることが多いので、この機能は重宝しました。