2018年8月1日(水)日本公開のディズニー/ピクサー映画『インクレディブル・ファミリー』。
プロデューサーのジョン・ウォーカーは、1作目『Mr.インクレディブル』でもプロデューサーをつとめ、『アイアン・ジャイアント』のアソシエイト・プロデューサー、『トゥモローランド』の製作総指揮など、本作を含め4作のブラッド・バード監督作品に携わってきました。
そんなジョン・ウォーカー プロデューサーにインタビューを行いました。
ヒーロー映画ではなくファミリー映画
『Mr.インクレディブル』から『インクレディブル・ファミリー』が公開されるまでの間に、マーベルがディズニーに加わり、多くのスーパーヒーロー映画が公開されています。
ヒーロー映画に溢れる中で、ピクサーらしいヒーロー映画とはどのようなポイントなのでしょうか。
ジョン・ウォーカー「インクレディブルの場合は、スーパーヒーロー映画ではなくファミリー映画なんです。
家族が中心であって、スーパーヒーローという部分はスパイスにすぎないわけなんです。
この映画というのは家族の中での人間関係とか、家族の中でのトラブルというのがメインであって、マーベルの完全なスーパーヒーロー映画とは違う形になっていると思います」
ヘレンの活躍を納得させるための苦労
日本では1作目が『Mr.インクレディブル』でボブ個人にフォーカスしたタイトルでしたが、本作は『インクレディブル・ファミリー』で、「家族」が強調されています。
※原題は1作目から『The Incredibles』(直訳:インクレディブル家)で本作は『The Incredibles 2』
ファミリー映画としてこだわった部分はありますか。
ジョン・ウォーカー「今回ボブではなくヘレンに仕事が来て、ヘレンがスーパーヒーローとしての仕事をメインにするということにフォーカスされていくわけなんですけども、それがちゃんと理屈が通るようにしなければいけないという風に思ったんですね。
ヘレンというのは素晴らしいスーパーヒーローですが、非常に家族を愛しているお母さんでもありますし、家に赤ちゃんがいるわけですよね。
でも彼女が「私が行かなければいけないんだ」という風に観客が理解できるように、そして「私がやらなければならない」と彼女が思うのを観客が納得できるような形でいくにはどうしたらいいのかというのを、ストーリーを作っていく上での非常に大事な疑問として持っていました。
そしてヘレンが実際に仕事をしてみたら、彼女はすごく仕事ができます。
彼女自身も仕事がうまくいっていることに非常に興奮していると同時に、やっていることは大好きなんだけれども、家のことを旦那さんに任せてはいけないのではないかと自分の中で悶々としている気持ちがあったり、一方ボブは家でフラストレーションを感じていたり。
ということをみんなが意味がわかるように、観客が納得できるようにするには、どういう風にしていったらいいんだろうかということについて、ものすごく長い議論をたくさん交わしました」