医療機関・薬局が必ず「スマートフォンのマイナ保険証利用」に対応しているとは限らないので、初回受診時は必ず実物のマイナンバーカードを持ち歩くよう呼びかけている

今年6月24日から開始した「iPhoneのマイナンバーカード」について、9月19日から保険証としての利用が可能になった。読み取り機器の準備が整った医療機関・薬局から順次、利用可能になる。

iPhone・Androidともに対応 認証方法は異なる

「iPhoneのマイナンバーカード」は、事前に「マイナポータルアプリ」から設定すると、「Apple Wallet」に登録され、一部の利用シーンにおいて実物のマイナンバーカードと同様に利用できる。具体的には、「マイナポータル」へのログイン、コンビニでの各種証明書の取得、対面での本人確認、健康保険証としての利用が可能だ。

実物のマイナンバーカードの場合、読み取りリーダーにカードをかざした上で、パスワード(券面入力用暗証番号や署名用パスワード)の入力が必要となるが、「iPhoneのマイナンバーカード」では顔や指紋(Face IDやTouch ID)で認証できるのでより簡単・便利に使える。

ただし、医療機関・薬局が必ず「iPhoneのマイナンバーカード」に対応しているとは限らないので、初回受診時は必ず実物のマイナンバーカードを持ち歩くよう呼びかけている。厚生労働省では、今後、「スマートフォンのマイナ保険証」に対応する医療機関・薬局のリストをウェブサイトなどで公開する予定。

また、iPhoneと同時に、Androidスマートフォンも健康保険証として利用可能になった。Androidの場合、顔認証付きカードリーダーに、スマホ用利用者証明用電子証明書の暗証番号(数字4桁)を入力した後、カードリーダーに利用者証明用電子証明書を搭載するAndroid端末をかざす。なお、2026年秋頃に現行の「スマホ用電子証明書サービス」を刷新し、「Androidのマイナンバーカード」として提供を開始する予定。