1月10日、TSUTAYA O-WESTで行われたDEZERTのワンマンライブ「嘔吐のすゝめ」をレポートします。
DEZERTにとって3度目の挑戦となるTSUTAYA O-WESTでのワンマン公演。
以前のインタビュー(記事『「戦略はありません」注目ヴィジュアル系バンド「DEZERT」インタビュー』)でも「ソールドするまでずっと(TSUTAYA O-)WESTでやりたいくらい」と言っていた彼らですが、3度目の正直(と言って良いのか)でチケットは発売後即日ソールドアウト。
会場の扉が閉まらないのではないかというほどに詰まったフロアでDEZERTの登場を待ち構える観客たち。ステージには異様に高いドラムセットとお立ち台の上にポツンと置かれた拡声器。BGMはビートルズ『イエスタディ』をひたすら繰り返すのみ。湿った熱気が静かに立ち込める中、そんな熱気をはぐらかすように不穏なSEが鳴り響き、公演タイトルである「嘔吐のすゝめ」の文字がスクリーンに映しだされます。
まず最初にフードを被ったSORA(Dr)が登場。SaZ(B)、キラ(G)がステージに現れ、最後に出てきた千秋(Vo)がゆっくりと拡声器を掴み、SaZのベース音が鳴り響き『----』『「嘔吐」』へ。赤いパトランプが回転し曲の世界に引きずり込んでいきます。ジリジリとこちらの精神を削るような『「擬死」』から一転して『infection』では一気にフロアを熱狂の渦に叩き込み、良い意味で一方的なパフォーマンス。
続いて『不透明人間』で拳が飛び交う中、千秋の口から発せられた「生きてる?」は、果たして自分に問いかけているのか、フロアに呼びかけているのか。
「頭がいたいーー頭がいたい」とうわ言のように叫び『脳みそくん。』そのまま叩きつけるように『doze.』。観客もそれに応えるようにヘドバンの嵐が巻き起こります。