ウユニ塩湖 写真提供:「COOL JAPAN BOOM JAPAN」

若者よ、旅に出よう! 

非日常の世界にふれることで、ステキな出会いがあったり、自分の内面を見つめたり、トラブルを乗り越えて成長したり……など、旅で得られるものはたくさんあります。時間があるうちに旅に出ないのはもったいない。

2010〜2011年に世界40カ国を巡りながら旅の魅力をブログで発信し、現在は日本各地の魅力を旅しながら国内外に伝え続ける長谷川浩史・梨紗夫妻に話を聞きました。

 

ウユニ塩湖   

「テーマ」を持って旅しようと決めた

――世界一周の旅に出たきっかけは何だったのでしょうか。

浩史さん:実は旅に出る3年くらい前から、漠然と留学を検討していたんです。高校時代に留学経験がありましたが、もっと長期で留学できたらいいなと思って。当時は某広告出版企業の社員だったのですが、一生勤めるつもりはなく、セカンドキャリアを考えないといけない時期でもありました。

でも、妻から「留学して何を勉強したいの?」と聞かれて、すぐに答えが出なかったんです。

何だろう……と自分でもわからなくて。僕が言葉に詰まっていると「じゃあ、世界一周しない?」と逆提案を受けたんです。深く狭い留学に対し、広く浅いのが旅だと思っていましたが、特定のテーマを掲げて旅をすれば、価値ある時間になるのでは、と考えが変わりました。

また、その頃「クール・ジャパン」が話題になり始めていて、自分の目で現地の様子を見て確かめたい気持ちもあったんです。海外でウケていると言われる日本文化が、実際のところどう受け止められているかは、現地に行かないとわからないので。

梨紗さん:お互い学生時代からたくさん旅をしていて、バックパッカー経験もあって、旅の楽しさを知っていたので、彼に世界一周を提案しました。

それにバックパッカーの旅は、体力があって子どももいない若い時期のほうがチャレンジしやすいので、今しかないと。

 

ウユニ塩湖
――もともと旅はお好きだったのですか。

浩史さん:旅と旅行の違いかもしれませんが、高校時代まで旅行が大嫌いでした。誰かに決められたルートを辿ることに面白味を感じなくて。でも、大学1年の夏休みに友人とアメリカ横断の旅をしてから、旅好きになりました。

極端な話、右に行くか左に行くか、ルートを決めるのはすべて自分。企画から実行まで思い通りに進められるのが、旅の醍醐味のひとつだと思います。