甘いものを食べ始めたら、突然、プツンと糸が切れたようになり、
「ええい、もう全部食べてしまえ!」と袋ごと完食…。
そんな苦々しい経験、ありませんか?

でも、そんな自分を責めないでください。
おいしいものを食べだすとついつい手が止まらなくなりますが、それは仕方がないことなんです。なぜって、脳が「食べろ~。食べてしまえ~。」としきりに信号を送ってくるのですから。
 

甘いものを好む“本能”こそが罠!?

人間は本能的に、エネルギーの高い糖分を好むと言われています。
糖質(炭水化物)は、3大栄養素のうちのひとつ。それをおいしいと感じるのは、生きるうえで必要な栄養を確保するための必然といえるそうです。
右も左もわからない赤ちゃんでさえ、甘みに対しては微笑みの表情を浮かべ、夜泣きがおさまる場合もあるとか。カラダが自然に求めているんですね。

甘いものを食べると、幸せな気持ちになるのはなぜか?
脳は、エネルギー源となる糖分が体に入ってくると、「ヨシヨシ」と満足し、脳内麻薬と呼ばれる“快楽物質”を放出します。エネルギーを満たした見返りに、ゴキゲンにしてくれるのです。

すると、「もっと食べたいぞ」という気分になってきます。「おいしい」というステキな快感が脳内の神経システムを刺激し、「ドーパミン」が分泌されます。ドーパミンが分泌されると「よし、今日もがんばろう。さあ仕事仕事!」とやる気スイッチが入ります。集中力が高まって、仕事もはかどり、めでたしめでたし…

…と、順風満帆にはいかないのが、世の常。

この「もっと食べたい」という欲求が強くなりすぎると、ドーパミンが異常に分泌され、コントロールできなくなってしまうので注意が必要です。
砂糖や人工甘味料などの甘みは、中毒や依存症状、過食を引き起こすと言われています。