南沙良(C)エンタメOVO
NHKの大河ドラマ「光る君へ」(24)で注目を集め、今年も続々と出演作が公開されるなど、今最も勢いのある若手俳優の1人・南沙良。さまざまな作品に意欲的に取り組んできた彼女が新たに挑んだのは、アクションの本場・香港との合作映画。
それが、香港気鋭のクリエイターたちと、日本のアクションを牽引する「ベイビーわるきゅーれ」シリーズのチームがタッグを組んだ『殺手#4(キラー・ナンバー4)』(4月3日公開)だ。
本作で彼女が演じたのは、香港のトップスター、ジェフリー・ガイ扮する凄腕の殺し屋“No.4(ナンバー4)”とバディを組み、強大な敵に立ち向かっていく日本人少女・雲。公開を前に、念願だったという本格アクション初挑戦の舞台裏を語ってくれた。
-本格アクション映画初挑戦ということですが、オファーを受けた時のお気持ちはいかがでしたか。
すごくうれしかったです。未経験のことに挑戦したくて、以前から「アクションをやりたい!」と言っていたんです。『万事快調<オール・グリーンズ>』(26)などでも、ちょっとしたアクションシーンを楽しんで演じていましたし。その上、合作映画に出演するのも初めてなので、どんなふうに進んでいくのか、興味津々でした。
-元々スポーツはお得意なのでしょうか。
体を動かすことは好きなのですが、普段はなかなか機会がなくて。ただ、学校でも体育の授業は好きだったので、こうしてお仕事でそういうチャンスをいただけるのは、すごくありがたいなと。アクションの練習も楽しかったです。
-本作のアクション監督は、ハリウッドでキャリアを積み、日本国内でも「ウルトラマン」や「仮面ライダー」「スーパー戦隊」などのシリーズで監督を務めた坂本浩一さんです。アクションのトレーニングはいかがでしたか。
私自身、アクションの経験が少ないため、初歩的なことを教えていただいた後、現場でカメラワークを含めて練習を重ねました。ガンアクションでは、私の演じる雲がそもそも銃の扱いに不慣れな設定だったので、その点は助かりました。ただ、ジェフリー・ガイさんとタイミングを合わせなければいけないシーンも多かったので、リハーサルは普段よりも入念に繰り返して本番に備えました。
-本作では、「ベイビーわるきゅーれ」シリーズで監督を務めた阪元裕吾さんが「脚本監修」として参加しており、No.4と雲のツンデレなバディ感も魅力的です。そういう関係性は、ジェフリー・ガイさんとの間でどのように作っていったのでしょうか。
じっくりコミュニケーションを取る余裕はなかったので、リハーサルを重ねる中で作り上げていきました。ジェフリーさんは、劇中では寡黙でクールな印象ですが、素顔は全く違います。現場全体に気を配り、冗談を言って明るく盛り上げてくださったりして、皆さんから愛されている様子が伝わってきました。日本語もいくつか覚えて、私にも気を遣ってくださるなど、とてもすてきな方でした。
-本作が長編初監督となるリョン・コイイン監督の印象はいかがでしたか。
言語が異なるので、最初は監督の意図を把握するのも難しかったくらい、コミュニケーションに苦労しました。ただ、監督が日本語を熱心に勉強してくださって、撮影までの二カ月くらいの間に、ものすごく上達されていたんです。そうやって、日本語でコミュニケーションを取ろうとしてくださったことが、すごくありがたくて。「オンラインの語学学習ツールで勉強した」とおっしゃっていたので、私もやってみようかと思ったくらいです(笑)。監督は現場でも一番明るく、場を盛り上げてくださったので、スケジュールはタイトでしたが、常に明るく、和気あいあいとした現場でした。そういうところからも、この作品に懸ける意気込みが伝わってきました。
-現場の様子はいかがでしたか。合作映画ということで、日本とは異なる部分も多かったと思いますが。
現場の進め方は、日本とはだいぶ違いました。真っ先に感じたのは、スピード感の違いです。本番では、あまりテイクを重ねず、スピーディーに進んでいって。でも、スピード感が大事なこの作品には、そういう進め方が合っていた気がします。その上、皆さんが意見を出し合って作り上げていく現場だったので、私も自分の意見をしっかり持つことを心掛けました。その点、台本に所々、日本語として少し聞き慣れないせりふもあったので、より自然な言い方を提案させていただいたりもしました。そういう経験は、今後のお仕事にも役立つのではないかと思っています。
-南さんは本作以外にも、今年に入ってから『万事快調<オール・グリーンズ>』、『禍々女』、『外道の歌SEASON2』(4/9配信予定)、『マジカル・シークレット・ツアー』(6/19公開予定)など多数の出演作が公開されています。多忙な日々を過ごす中、俳優としてお芝居を磨くために心掛けていることはありますか。
お芝居する上では想像力や感受性が大事なので、それを養うために読書をするようにしています。個人的にも読書が好きで、小説やエッセーをよく読んでいます。最近も、益田ミリさんが幼少期の思い出を書かれたエッセー『小さいわたし』を読みましたが、とても面白かったです。
-本格アクション初挑戦となった本作のほか、『万事快調<オール・グリーンズ>』ではラップを披露するなど、南さんは作品ごとにさまざまなことに取り組まれています。今後、挑戦したいことがあれば教えてください。
普段からよく「何かを抱えていそう」と言われ、実際、内に何かを秘めたような陰のある役をいただくことが多いのですが、私自身は全くそういうタイプではないので、機会があれば、正反対の朗らかな役にも挑戦してみたいです。そういう意味では、コメディーも未経験なので挑戦してみたいですし、“サメ映画”も大好きなので、『ヒグマ!!』(26/闇バイトに手を染めた若者たちが、ヒグマと壮絶な死闘を繰り広げる。主演:鈴木福)のような“モンスターパニック”ものもぜひやってみたいです!
-それでは最後に、さまざまな作品に意欲的に取り組まれている南さんの考える本作の見どころを教えてください。
香港のアクション映画らしくスピーディーな展開が楽しめる一方で、No.4と雲の掛け合いもほほ笑ましく、温かいシーンもたくさんある作品です。無鉄砲に突っ走るNo.4と雲のバディ感も見どころなので、楽しんでいただけたらうれしいです。今回、アクション映画に参加させていただけたことは私自身、とてもうれしかったですし、続編などの機会があれば、さらにトレーニングを積み、より高度なアクションに挑戦したいと思っています。ぜひ応援よろしくお願いします!
(取材・文・写真/井上健一)







