「こども」にかかる幸せはお金で買うしかない

もうひとつ、お金が幸せに直結するテーマは「こども」です。

子どもを育てるのは楽しいことがもりだくさんです。マンガ「よつばと!」に出てくるような楽しいシ子育てチュエーションは本当にやってきます。私たちはよく「超かわいい!」といいますが、子育てをしている親の立場から言わせてもらえば、「超かわいい!」と心から思うのは、子育てしているときです。

しかし、子どもを育てていくことは、ほとんど「お金」の問題です。子どもにご飯を食べさせ、服を買い与え、保育園や幼稚園の通園料を払わなければなりません。週末はどこかにおでかけすればお金がかかりますし、習い事や塾、予備校などいくらでもお金がかかります。確実に毎月何万円もかかります。

高校や大学の学費も高額で、7年間で900~1000万円くらいはかかるといわれています。子どもが社会人になるまでのあいだかかるお金の総額は2000万円ともいわれます。ある程度は節約できたとしても、ゼロというわけにはいきません。

子どもを働かせて自分にかかるお金を稼がせるようなことはできませんので、文字通りこれは「親の全額負担」です。子どもの笑顔は親のお金があって成り立つのです。

親になる、ということは、子育ての責任を負うということですが、これはほとんど「お金の責任」でもあるわけです。幸せをかみしめつつ、お金がかかる苦労も乗り越えていかなければならないのです。

 

お金で買える幸せは堂々とお金で買えばいい

「幸せはお金で買えるものではない」と無邪気に言っていられるのは学生時代までの話です(実はこれも親にお金を出してもらって成り立っている幸せだったのです!)。

少なくとも、幸せとお金の問題はセットであることを自覚しておく必要があります。そして「家」と「子ども」はどうしても幸せをお金で買わなければならない要素です。

お金で買える幸せは、誰にも悪びれることなく堂々とお金で買えばいいのです。もちろん、幸せがある、ということが仕事をがんばる励みにもなります。もしかしたら、「幸せのためにお金が必要だ」と自覚していることが、仕事の成績にもつながるかもしれません。

ときどき、幸せとお金の関係を考えてみると、自分のこれから進むべき方向が見えてくると思いますよ。

やまさき・しゅんすけ 「人生の幸せの問題は、たいていはお金の問題である」という考えのもと、お金と幸せについて考えるファイナンシャル・プランナー(FP)。公的年金制度・退職金制度、投資教育が専門。Twitterでは毎日一言「お金の知恵」をツイートしてます。副業はオタクで、まちあるき、アニメとコミック、ゲーム好き。所属学会は東京スリバチ学会と日本年金学会