「実家の両親は公務員で、ふたりとも定年退職後の再雇用で収入があり、離婚して実家で暮らしたいと相談したとき、『自分の生活費は自分で出すこと』が条件でした。

子どもがふたりいて育児や家事で精一杯だった私は今までパート勤めしか経験がないけれど、どちらも無事に働いているので離婚後は私のことだけ考えて稼げばいいと考えていました。

離婚の理由はいわゆる性格の不一致で、仮面夫婦状態が長かった元夫とは財産分与で揉めたものの、どうにか貯金の半分近い額を受け取って別れることができました。

実家に戻ってからはそこから自分の生活費を母親に渡して、パートならどこかで雇ってもらえると思って働き口を探していたのですが、田舎のせいか求人数が少なくて。

あっても介護職で勤務時間が長かったり、コンビニの店員でも最低賃金に達していないところがほとんどだったり、計算すると手元に残る金額はほんのわずかなんですよね。

家族で生活していたのは県庁所在地で、栄えていたせいか働き口はたくさんあって選べたのですが、少し離れるとこうも変わるのかと驚きました。

離婚するまでは、とにかく損をしないために元夫に財産分与を迫ってばかりでその後の生活については『実家があるから』と思っていましたが、就職先で困ることまでは頭になかったです。

どんな仕事があるかきちんと調べて、収入の計算をしてから離婚するべきだったと両親からも叱られました。親は、私がそこまで考えていると思っていたようです。

正直に言うと、財産分与でまとまったお金が手に入れば就職はゆっくり探せばいいと思っていて、甘かったと反省しました。

今は父の口利きで、知り合いの農家さんで畑仕事のパートをしています。

考えていた仕事じゃないし体力を使う割に収入も少ないけれど、文句を言えるような状態ではありません。

苦しいけれど、今は目先の生活を安定させることが先だと思っています」(女性/50代)

離婚後に引っ越しなどで生活する環境が大きく変わるときは、就職先の有無などもあらかじめ調べておくのが賢明です。

頼れる人がいるとしても、自立した生活のためには仕事は欠かせません。

そこで暮らしていくと決めたなら、まずはやれることに尽くしていくのも、生きやすい環境を作る手助けになるのではないでしょうか。