暖かな春の到来を待ちわびているのは人間だけではありません。
トイレからキッチンまで、わが物顔でガサゴソはい回るゴキブリも、気温が上がるにつれて活発化。夏には繁殖のピークを迎えます。
うっかり家の中で遭遇しないため、害虫対策を緊急調査!
1匹いれば30匹いる! ゴキブリの都市伝説は本当か?
ゴキブリが地球上に現れたのは、約3億年前。人間よりも長い歴史を持っていて、種の先輩といえるでしょう。
ゴキブリ先輩の原産地はアフリカですが、現在では世界各地に生息。すさまじい繁殖力を持っています。
日本の家でよく見かけるのは、ぬめっと黒光りしているクロゴキブリと小さめのチャバネゴキブリ。下水道などには、見たらトラウマになりそうな大型種のワモンゴキブリが生息していることもあります。
飛ぶことが苦手なぶん、逃げ足は秒速約1.5mとかなり素早いのが特徴。ゴキブリ先輩を見つけて「キャー!」と叫んでから、手近な新聞紙でたたいたところで、カサカサと逃げられてしまうのも当然かもしれません。
家のどこかにいると思うと恐怖は募るばかりで、「1匹見つけたら30匹いると思え!」などゴキブリ先輩についてはさまざまな都市伝説があります。いくつか検証してみましょう。
都市伝説(1) ゴキブリを1匹見つけたら、その家には30匹いる
種類にもよりますが、多くのゴキブリ先輩には「集合フェロモン」という物質を出して仲間を呼び寄せる性質があります。
メスはカプセルのような形の卵鞘を産み落とし、1個あたりの卵鞘に含まれる卵は30~40個。チャバネゴキブリの場合は気候が温暖だと、年中、繁殖・成長を繰り返します。「1匹見つけたら~」は、環境によってはあり得ます。
都市伝説(2) ゴキブリはIQ300
一時期、「ゴキブリは危機に瀕するとIQ300を超える」という説がネットで話題に。
真偽は不明ですが、人間が寝静まったころに活動し、朝になるとどこかに身を潜めるという暮らしぶりはおとぎ話に出てくる小人のようです。
ゴキブリ先輩のお尻の「尾毛」には音波探知機の役割があって、身の危険を察知すると猛スピードで隠れます。神出鬼没な姿に、つい知性を感じてしまうのかも。
都市伝説(3) ゴキブリは高層階には入ってこない
ゴキブリ先輩の侵入ルートは下水や排水口、窓や扉などですが、高層階であればやってこないというのは、誤り。なんせ、アフリカから世界中に広まった先輩です。
卵を産み付けられた段ボール箱や、ゴキブリ先輩が隠れた家具や観葉植物などを持ち込み、家に侵入させてしまうケースは少なくありません。