神奈川区の急坂たち
さて、続いて神奈川区に向かったが、神奈川区でもカーナビは左折不可能な極細直角路地へ曲がれと言いだすなど何度か不案内ぶりを発揮し、目的地に近づくころにはすっかり日が暮れてしまっていた。
ちなみに神奈川区栗田谷の坂の投稿については、2011年に2ヶ所測っている。「ちがうちがう、ここじゃ、ここじゃない」という場合は投稿求むということで、今回はその坂を再度紹介しておく。
栗田谷44の坂・・・12°
栗田谷5の坂・・・9°
ということで、再び2014(平成26)年12月の夜の神奈川区に戻り、松見町の通称「急坂」へと向かった。
神奈川区松見町3「急坂(通称)」・・・10°(17.6%)
さっそく下りの急坂ドットに遭遇した。どうやらビンゴの気配。
ぐんぐん角度を増す坂を降りながら、自信は確信に変わっていった。
坂最下部のみ12°をマーク。
しかし眺めの迫力ほど角度が伸びなかったので、坂下で聞き込みをしてみた。
坂を通りかかった、長年この近くにお住まいという犬の散歩中の男性に、急坂の条件を伝え「この周辺で、ここよりも急な坂はありますか」と聞いてみると、「あそこは階段だし、あそこは車が通れないしな」と周辺の地理がすべて頭に入っている頼もしさ。
そして返ってきた答えは「うん、ここがいちばん急だね」。ということで、松見町3丁目の通称「急坂」はここということにした。
神大生協横の坂・・・12°(21.2%)
坂下から見た迫力はなるほど「車で降りるのも怖」そうで12°をマーク。
上っていくにつれ坂はやさしさを見せはじめ、中腹あたりは10°、坂上は6°をそれぞれ記録した。
この日の調査を終えて
今回、港北区、鶴見区、神奈川区で測った坂たちは、最大で12°ということで、14°以上のAランク坂に出会うことはできなかったが、いろいろな表情を見せる坂たちとの出会いと再会があった。
さて、次回は中区山手の坂と西区、そして「永田東から永田みなみ台、前回4位の周辺」、「上大岡東」という広めの投稿が寄せられた南区、港南区を歩く。いずれも急坂特区なので楽しみだが、心配なのは、収まりきらないほど多くの坂が現れたらどうしようかなということだ。
ただし、そんな嬉しい悲鳴をあげてみたいのもまた確かであり、そろそろ坂を前に茫然と立ちすくむほどの急坂に出会いたいのも、また確かである。
参考文献・資料
『鶴見の坂道』鶴見歴史の会・横浜市鶴見図書館編/横浜市鶴見図書館/1991
『横浜市三千分一地形図』横浜市作成/1963修正
『模範大横浜市全図』黒岩芳馬著/鉄道旅行社/1931
※本記事は2015年1月の「はまれぽ」記事を再掲載したものです。