トヨタ元副社長・河合満氏とリクルートワークス研究所・古屋星斗氏が登壇。大学進学と早期就職の経済合理性を、最新データをもとに検証する




一般社団法人アスバシ(名古屋市、代表理事:毛受芳高)は、2026年7月30日(木)、愛知県岡崎市のせきれいホールにて開催されるシンポジウム「その進路選択、ホントに合っていますか?~モノづくりは人づくり:早活人材の未来を考える~」(主催:『モノづくりは人づくり』研究会)に参画いたします。
本イベントでは、トヨタ自動車株式会社 Executive Fellow(元副社長)の河合満氏や、リクルートワークス研究所 主任研究員の古屋星斗氏らが登壇し、高卒・専門学校卒のキャリアである「早活(そうかつ)人材」の可能性について提言。アスバシ代表理事の毛受芳高もパネルディスカッションのコーディネーターとして登壇し、これからの時代に求められる人材育成の本質に迫ります。
イベント概要

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早活人材という選択肢―高卒就職の「いま」
高卒や専門学校卒の若者は、これまで「非大卒」と呼ばれることがありました。アスバシはこの呼び方に対し、18歳から主体的に学び、稼ぎ、経験を積んでいくキャリアを肯定的に捉える名称として「早活(そうかつ)人材」を提唱しています。
2026年卒の高卒求人倍率は3.69倍で、過去最高水準が続いています。特に愛知県内の工科高校では、求人倍率が最大20~40倍に達する学校もあります。この水準は、シンポジウムに登壇するリクルートワークス研究所・古屋星斗氏の調査結果とも一致しています。一方、大学生の約半数は平均300万円の奨学金を背負って卒業します。

出典:厚生労働省,「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職状況」取りまとめ 各年結果より

高卒就職者の就職先を見ると、生産工程従事者(製造業の現場職)の割合は2009年に48.2%でピークをつけ、その後は40%前後で推移しています。かつて主流だった事務系職種は1963年の62.8%から現在は25%前後まで下がりました。また業種別で見ても、2026年卒の高卒求人のうち製造業が14.6万人、建設業が8.7万人となっており、合わせて全体の50%を占めています。

出典:リクルートワークス研究所 コラム 「高校卒就職の最新状況―経年変化の分析から」(著者:古屋星斗氏)

ブルーカラー・ビリオネアという潮流
アメリカの現場技能職では年収が上昇する「ブルーカラー・ビリオネア」現象が注目されています。2026年1月のダボス会議でNVIDIAのジェンスン・フアンCEOは、AIブームが電気技師や配管工に6桁(10万ドル、約1,500万円強)の年収をもたらすと述べました。データセンター建設需要の増加により、熟練工の獲得競争が起きているためです。実際、米国労働統計局によると電気工事の熟練工の平均年収はすでに8万ドル超(約1,100~1,200万円)に達しています。
アメリカでは大卒者の多くが数万ドルの奨学金を抱える一方、職業訓練校は学費が安く期間も2年程度と短く、就職率も高い状況です。電気技師などの初任給がホワイトカラーの初任給を上回り始めています。
日本でも同様の傾向が見られます。古屋星斗氏の分析では、2020~2025年の5年間でタクシー運転者の年収が50.3%、自動車組立従事者が25.0%、塗装工が23.9%上昇した一方、看護師は6.8%、高校教員は2.4%の上昇にとどまり、現場職の伸びが従来「安定」とされた職種を上回る例も出ています。国内では埼玉県の中村電設工業が2026年6月の経営計画発表会で「ブルーカラービリオネア」構想を掲げ、ベースアップや休日増などの待遇改善を発表しました。

出典:リクルートワークス研究所 コラム「「稼げる仕事」の変化(2026年版)―伸びる現業職・専門職、停滞する公定価格職種」(著者:古屋星斗氏)

早活人材 × ブルーカラー・ビリオネア
大学進学にかかる機会損失(学費や、進学せずに働いていれば得られたはずの生涯賃金など)を回収するまでの期間は、専門的・技術的職業では2020年の7.9年から2025年には15.0年に、事務職では9.8年から16.8年に伸びています(こちらは古屋星斗氏の試算によるものです)。これは、高卒で現場職に就いた場合の年収の伸びが、大学卒業後に専門職や事務職に就いた場合の年収の伸びを上回っていることによるものです。
当日のコンテンツの紹介
当日は、行政・企業・研究者など、それぞれ異なる立場や専門分野から、高卒就職とキャリア教育をめぐるリアルな議論をお聞きいただくことができます。

山口健(愛知県議会議員)
【発起人挨拶】愛知県の産業視点でキャリア教育の課題提起山口健(愛知県議会議員)
愛知県ならではの産業構造から、これからの地域に必要なキャリア教育の課題を提起していただきます。




河合満(トヨタ自動車株式会社 Executive Fellow)
【基調講演】人材育成の本質とモノづくりの醍醐味について講演河合満(トヨタ自動車株式会社 Executive Fellow)
16歳でトヨタ自動車に入社し、技能職出身として初めて副社長に就任したご自身の稀有な経験をもとに、人材育成の本質とモノづくりの醍醐味を語っていただきます。



【報告】愛知県教育委員会
「産業イノベーション人材育成等」について
愛知県が現在進めている、次世代の産業イノベーションを担う人材育成の具体的な取り組みについてご報告いただきます。

古屋 星斗 氏(リクルートワークス研究所 主任研究員)
【問題提起】「大学進学」は割に合うか。早活人材の可能性について古屋 星斗 氏(リクルートワークス研究所 主任研究員)
「大学進学」という選択が現代において本当に経済的に見合っているのか、最新の賃金統計や詳細な分析データをもとに「早活(そうかつ)人材」という新たな選択肢の持つ可能性を提示していただきます。




コーディネーター:毛受 芳高(一般社団法人アスバシ 代表理事)
パネルディスカッションコーディネーター:毛受 芳高(一般社団法人アスバシ 代表理事)
基調講演の河合氏、および問題提起を行った古屋氏を交え、若者を現場で丁寧に育てる企業のあり方や、昨今アメリカでも話題を呼んでいる「ブルーカラー・ビリオネア」と「早活人材」の深い関連性について、多角的な視点から議論を深めます。




出典:『モノづくりは人づくり』研究会

出典:『モノづくりは人づくり』研究会

一般社団法人アスバシについて
アスバシは、「18歳が社会に出る時に、質の高い選択をできるようにする」をミッションに掲げ、愛知県内を中心に地域と連携したキャリア教育プログラムの企画開発・実施において数多くの実績を持つ専門家集団です。高校生の越境体験を応援する登録型ネットワーク「キャリアサポートネットワーク(CSN)」を立ち上げ、学校・企業・地域の三者を繋ぐ役割を担っています。



団体名:一般社団法人アスバシ
所在地:〒456-0006 愛知県名古屋市熱田区沢下町8-5 愛知私学会館東館3階
代表理事:毛受 芳高
設立:2012年
事業内容:高校生向け実践型インターンシップ(夏のマイチャレ)の運営、高卒人材の採用・育成・定着支援(プロキャリ)、高卒キャリア情報プラットフォーム(@18)の運営、企業コミュニティ(CSN)の運営
お問い合わせ担当者: 事務局長 斉藤順子
TEL: 052-881-4401
E-mail: jim@asubashi.jp

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