『スーパーヒーロー大戦 GP 仮面ライダー3号』
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先日、人気特撮ヒーロー番組『仮面ライダー』の公式写真集『仮面ライダーぴあ vol.2』が発売されました。
この本には、シリーズ第1作の『仮面ライダー』から現在好評放送中の『仮面ライダードライブ』に至るまで、各作品に登場する主役ライダーたちの勇姿を収録。各ライダーの写真は、全て見開きにて掲載されており、そのビジュアルを大きなサイズでタップリと楽しめます。
更に、付録として付いてくるポストカードも、撮りおろしの写真が使われており、1粒で2度美味しい内容に。仮面ライダーファンとしては、ヒーローたちのカッコ良いルックスと同時に、各作品の特色や世界観を落とし込んだ背景美術にも注目していただきたいです!
また、劇場版最新作『ヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』の公開に合わせてのリリースということで、仮面ライダー3号を演じられる"ミッチー"こと及川光博さんのインタビューをはじめとする作品情報なども掲載されており、映画鑑賞前のガイドブックとしても手に取っていただきたい1冊です。
写真集には、Vシネマ(という言葉、平成世代の若いライダーファンに通じますかね?)や劇場版の作品も含めて30人以上のライダーが登場しているのですが、主役級のライダーだけで、これだけのボリュームになるわけですから、平成ライダーシリーズのお約束であるサブのライダーまで含めたら、一体、どれだけの数になってしまうのか。
こうして歴代のライダーたちの姿を観ていると、"仮面ライダー"という超長寿シリーズ、スーパーロングランな特撮ヒーロー番組によるヒストリーの偉大さを強く感じます。
ところで、この『仮面ライダーぴあ vol.2』を読んでいて、私の中で強く印象に残ったのが各ライダーのデザインに使用されているモチーフの数々です。時系列順に改めて観返してみると、非常にバラエティーに富んだモチーフが使われていて、それらを追っていくだけでも楽しむことができます。
"昭和ライダー"に使用されていたモチーフは……?
そもそも、一番最初の"仮面ライダー"である仮面ライダー1号。そして、その最強のパートナーである仮面ライダー2号は、バッタの改造人間でした。
ヒーローなのにバッタ……。
今更ではありますが、主役のデザインにバッタを盛り込む石ノ森章太郎先生のセンスは本当に凄いな、と痛感させられますよね。ついでに言うと、その仮面ライダーの原点的な作品である『スカルマン』なんて髑髏がモチーフです。
『がんばれ!! ロボコン』のように飛び抜けてポップな作品もありますが、ちょっとダークな雰囲気であったり、シリアスで悲愴なムードを身にまとっているのが石ノ森作品におけるヒーロー像の根幹なんだと私は思います。
さて、そんなバッタの改造人間である『仮面ライダー』は続編の『仮面ライダーV3』『仮面ライダーX』……とシリーズを重ねていきます。そこで、ライダーたちのデザインの下敷きとなったのは、ハチやイナゴやカブトムシなどなど。
爬虫類モチーフの仮面ライダーアマゾン、『仮面ライダーBLACK RX』で主人公の特殊形態として登場する機械の身体のロボライダーといった変わり種もいましたが、所謂"昭和ライダー"は、基本的に初代のデザインを踏襲し、昆虫をそのモチーフとしていました。