"平成ライダー"シリーズの始動。そして、『仮面ライダー龍騎』

『仮面ライダーBLACK RX』から10年以上の時を経て、2000年に放送を開始し、現在までに続くシリーズのスタートラインとなった『仮面ライダークウガ』以降のライダー……"平成ライダー"になると、そのモチーフは大きく広がりを見せることになります。

 

そんな平成ライダーシリーズにおける作品の中でも、そのモチーフを活かしたおもしろさ、デザインのセンスが特に印象深いのが『仮面ライダー龍騎』です。劇中には、多数のライダーが登場するのですが、それぞれ個性豊かなビジュアルには本当に驚かされました。

"ミラーモンスター"と呼ばれる使い魔的なポジションの怪物を従えた『龍騎』のライダーたちのデザインには、様々な生物の形態や生態が反映されており、見た目が非常に特徴的。そして、そこでチョイスされている生物も実にユニークなのです。

主人公の龍騎が子どもに人気のある龍なのは納得できるとしても、他のライダーはバッファローにサイ、カニやエイ、更にはヘビと、かなりトリッキーなコンセプトのライダーもいます。

ヘビなんて、最初の『仮面ライダー』におけるコブラ男(石ノ森先生の漫画版にも登場!)を筆頭に、敵役である怪人における定番のモチーフだったわけで、それがライダーになるという驚き。そして、そのライダーたちも決して"ヒーロー"足りうる善人ばかりではなく、中には極悪人や犯罪者もいるというショッキングな設定の『龍騎』の存在は衝撃的でした。

そして、この『龍騎』辺りから平成ライダーシリーズは、そのデザイン性をより豊かに、そして、フリーキーでビザールな感性と表現をも飲み込む自由度を獲得していくことになります。
 

個性豊かなビジュアルの平成ライダーたち! 中でもインパクト大のライダーといえば…

『仮面ライダー龍騎』に続く『仮面ライダー555』では、メカニカルなデザインによるライダーが登場。そして、その次の『仮面ライダー剣』では、カブトムシやクワガタといった子どもたちの大好きな、そして、ライダーの原点である昆虫モチーフを用いながらも、そこにトランプのデザインを組み込むという凝ったひと工夫が施されていました。

そして、そんな『仮面ライダー剣』の後に現れた仮面ライダーに我々は度肝を抜かされることになります。そのライダーの名前は『仮面ライダー響鬼』。