― 発酵でつくられた素材を、伊勢の森の野生酵母「KADOYA1」で仕立てる ―
クラフトビール「ISEKADO(伊勢角屋麦酒)」を展開する有限会社二軒茶屋餅角屋本店(三重県伊勢市、代表取締役社長:鈴木成宗)は、1699年創業の株式会社にんべん(東京都中央区、代表取締役社長:高津伊兵衛)と共同開発した限定醸造ビール「燻しだし」を、2026年10月8日に発売します。にんべんが本商品のために特別に調製した本枯鰹節を、仕込みの工程で使用しています。発酵には、伊勢の森から採取した自社の野生酵母「KADOYA1」を使用しています。カビ付けを経てつくられる本枯鰹節と、野生酵母による発酵。伊勢にルーツを持つ2社が、それぞれ扱ってきた発酵の技術を持ち寄りました。

「燻しだし」。淡いゴールドで、やや霞がかった外観。
■ 本枯鰹節と野生酵母、2つの発酵
本枯鰹節は、焙乾した鰹の身にカビを付け、天日干しと合わせて繰り返すことでつくられます。カビは鰹節の中心から水分を均等に吸収して乾燥させ、脂肪分を分解します。動物性の食材でありながら澄んだ出汁が引けるのは、この工程によるものです。にんべんでは、カビ付けと天日干しを4回以上繰り返したものを本枯鰹節と定義しており、手間と時間のかかる最高級品です。今回はこの本枯鰹節を、本商品のために特別に調製していただきました。ISEKADOが持ち込んだのは、伊勢の森から採取した野生酵母「KADOYA1」です。スパイシーで燻したようなニュアンスを生む酵母で、鰹節とスモークモルトという2つの燻製香を一本の線でつないでいます。
カビによる発酵でつくられた素材を、野生酵母による発酵で仕立てました。両社それぞれが積み上げてきた発酵の技術を集結させた商品になっています。
■ 伊勢にルーツを持つ2社
にんべんは1699年に日本橋で創業した鰹節専門店ですが、その創業家は現在の四日市市(江戸時代は伊勢国)にルーツを持ちます。ISEKADOの母体である二軒茶屋餅角屋本店は、1575年に伊勢で創業し、現在も三重県伊勢市で醸造を行っています。ISEKADOはこれまで、伊勢の森や奄美大島など、土地から採取した野生酵母を使ったビールを手がけてきました。本商品は、同じ土地にルーツを持つ企業同士が、それぞれの発酵技術を持ち寄った事例にあたります。

伊勢にルーツを持つ2社
■ 研究開発型ブルワリーとしての取り組み
ISEKADOは、野生酵母の分離、培養、発酵制御を自社で行う研究開発型ブルワリーです。博士号や修士号を持つスタッフが在籍し、微生物を科学的に扱う体制を敷いています。2026年6月には、この技術をOEM事業「テロワールプラン」として社外に開放しています。
■ 仕込みの設計
鰹節は、仕込みの工程で使用しています。香りを仕上げに添えるのではなく仕込みの段階から組み込むことで、旨みと燻製香をビール全体になじませました。モルトはGW 2rowと小麦を骨格に、ブナ材で燻したスモークモルトを配合しました。鰹節の燻製香と麦芽の燻製香が重なり、ひとつの香りとして立ち上がるよう配合を整えています。
ホップはMt. Hood(マウントフッド)の穏やかなハーブ香を軸に、熟成させたStyrian Golding(スティリアンゴールディング)を香りづけに使用しました。苦味はIBU 10に抑え、出汁の繊細な旨みを主役に据えています。

特別に調製した本枯鰹節を投入

鰹節を投入した仕込み工程の麦汁
■ 味わい
外観は淡いゴールドで、やや霞がかっています。グラスを傾けると燻製のアロマが立ち上がり、そこへ鰹節の出汁の香りとKADOYA1由来のスパイシーなニュアンスが重なります。口に含むと、小麦由来のやわらかな口当たりとともに出汁の旨みが広がります。苦みは控えめで、余韻はドライです。飲み頃温度は5℃から8℃を推奨します。
■ 関係者コメント

レシピ作成者:瀬田一帆
「鰹節の香りをビールに移す方法はいくつかありますが、今回は仕込みの工程で扱う形を選びました。試作を重ねるなかで、鰹節の燻製香とスモークモルトの相性がよいことが見えてきたので、そこにKADOYA1を重ねています。3つの香りが別々に立つのではなく、ひとつにまとまるところまで配合を詰めました」
(ISEKADO 生産管理本部長 瀬田一帆)
「当社は伊勢の森で酵母を採り、その酵母でビールを造ってきました。にんべんさんは300年以上にわたり鰹節を扱う中で優良カビを選び抜き、鰹節の品質を高めてきた会社です。扱う微生物は違いますが、発酵で素材の価値をつくるという点では同じことをしています。今回はその技術を持ち寄って、一本にまとめました」
(有限会社二軒茶屋餅角屋本店 代表取締役社長 鈴木成宗)
■ にんべんについて

にんべんは1699年(元禄12年)に創業し、日本の伝統食品である鰹節や、鰹節でひく和食の基本「だし」を使った様々な商品を生み出し、日本の食文化を伝承しています。商品の開発・販売のほか、だしコミュニティ・だし専門店「日本橋だし場」や、本物の鰹節やだしを味わえる和ダイニング「日本橋だし場 はなれ」、だしの惣菜専門店「一汁旬菜 日本橋だし場」などの各種店舗を通し、鰹節やだしに親しめる場も広げています。
■ 商品概要
- 商品名:燻しだし(イブシダシ)- スタイル:Smoked Farmhouse Ale w/ Dashi
- 種別:ビール
- スペック:ABV 5.0%/IBU 10/350ml缶
- 原材料:大麦麦芽(アメリカ製造、ドイツ製造)、小麦麦芽、小麦、かつお節、ホップ
- 使用ホップ:Mt. Hood(マウントフッド)、Styrian Golding(スティリアンゴールディング)
- 使用酵母:ISEKADOオリジナル野生酵母「KADOYA1」
- 発売日:2026年10月8日(木)
- 価格:770円(税込)
- 販売チャネル:ISEKADO公式オンラインショップ、三重テラス(東京都中央区)、にんべん 日本橋本店(東京都中央区)、にんべん直営の和ダイニング「日本橋だし場 はなれ」(東京都中央区)ほか
- 飲み頃温度:5℃~8℃
- 賞味期限:充填より180日(10℃以下で要冷蔵)
- レシピ作成:ISEKADO 生産管理本部長 瀬田一帆
■ 会社概要
- 会社名:有限会社二軒茶屋餅角屋本店- 代表者:代表取締役社長 鈴木成宗
- 所在地:三重県伊勢市神久6丁目8番25号
- 創業:1575年(天正3年)
- 事業:餅菓子「二軒茶屋餅」(1575年~)、味噌・醤油醸造(1923年~)、
クラフトビール「ISEKADO(伊勢角屋麦酒)」(1997年~)の3部門
- URL:
▼コーポレートサイト:https://www.isekado.co.jp
▼ECサイト:https://www.biyagura.jp
▼OEMサイト:https://oem.isekado.co.jp/
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