第13回世界バレエフェスティバルカーテンコールより photo_K.Hasegawa 第13回世界バレエフェスティバルカーテンコールより photo_K.Hasegawa

1976年以来3年に一度のペースで催され、その規模、出演者の華やかな顔ぶれで知られるバレエの祝祭、世界バレエフェスティバルの開催が、今年8月に迫り、開幕を待ち望むムードが一気に高まっている。

第14回世界バレエフェスティバル チケット情報

39年前の第1回で、当時世界三大バレリーナとして名を馳せた、マイヤ・プリセツカヤ、マーゴ・フォンテイン、アリシア・アロンソが同じ舞台に立つ“歴史的事件”で世界を驚嘆させたというこのフェスティバル。その後も、『ボレロ』で一躍世界的スターとなったジョルジュ・ドン、パリ・オペラ座の風雲児パトリック・デュポン、百年にひとりの天才と讃えられたシルヴィ・ギエムなど、時代を代表する数々のスターたちが出演。幾つもの伝説的舞台がここで生まれ、毎回、その目撃者たらんと多くの観客が劇場に詰めかけた。上演作品も、古典から20世紀を代表する振付家の作品、より現代的、先鋭的な作品までと実に多彩、バレエの現在の、その全体像を見渡すまたとない機会にもなっている。

14回目となる今回もAプロ、Bプロとふたつのプログラムが組まれ、参加ダンサーは現時点で38名と史上最大規模に。皆、世界トップクラスのダンサーばかりという豪華さだ。パリ・オペラ座エトワールとして気品溢れる舞台で世界を魅了、現在はウィーン国立バレエ団を率いるマニュエル・ルグリや、世界のプリンスとして知られるウラジーミル・マラーホフの参加をはじめ、昨年のパリ・オペラ座バレエ団日本公演『椿姫』での感動が記憶に残るオレリー・デュポン、同じくオペラ座の美しき貴公子マチュー・ガニオ、イングリッシュ・ナショナル・バレエからは芸術監督として活躍中のタマラ・ロホ、近年は現代作品等で新境地を見せるアリーナ・コジョカル、シュツットガルト・バレエ団を代表するプリンス、フリーデマン・フォーゲル、ロシア勢ではボリショイ・バレエのプリマ、マリーヤ・アレクサンドロワ、マリインスキー・バレエのウリヤーナ・ロパートキナにディアナ・ヴィシニョーワ、ノヴォシビルスク・バレエ他で芸術監督を務めるイーゴリ・ゼレンスキーらの名が連なる。こうした経験豊富なダンサーから、将来楽しみな注目ダンサーまでがずらりと勢揃い、このフェスティバルならではの高水準の、熱気に溢れた、ゴージャスな競演が期待されている。

公演は8月1日(土)から13日(木)まで東京文化会館にて。チケットの一般発売はは4月18日(土)午前10時より。

取材・文:加藤智子