イントロから唸りをあげるメガデスのギタリスト、マーティ・フリードマンのギターの雄叫びから思わず笑ってしまった。
なんて大袈裟なんだ!!って(笑)。
ももいろクローバーZは過去にもアニメの主題歌を歌っているし、アニソンのカバーをライブで披露したりとアニメソングとの相性はいいと思っていたが、彼女たちの武器である「全力」「過剰」「楽曲にしっかりと批評性があるのにポップ」を全てクリアした上で、更に様式美の高い(でもなんちゃってな雰囲気もある)スペースオペラのような組曲風で仕上げていることで、徹底的にドラマチックな仕上がりになり、その側のリクエストに応えながら、自分たちの新機軸として提示することに成功してるなと思った。いや、なんだかまどろっこしい言い方だな。要はいつも通りちゃんと面白いってことだ。
自分は稚拙なDJをやるのだが、現場レベルでのももクロの浸透度、キラーチューン化ったらハンパない。彼女たちのコスプレに身を包み、コンサートグッズを手にした偽ももクロたちの数は明らかに現象のそれだし、お笑い芸人の楽屋でも彼女たちの話を熱く語る芸人さんの増加ったらない。俺も好きだと割って入るのをためらうくらいだ。
プロレス的なギミック感と、それを受け入れた上でステージを縦横無人に動き回る限られた季節の刹那、ヒャダインこと前山田健一氏が手掛ける斬新な展開なのにポピュラリティ溢れるクオリティの高い楽曲たち、それら全ての賜物だと思う。
また今作でもカップリングを手掛けるCOALTAR OF THE DEEPERS・NARASAKIのオルタネイティブなエッセンスと快楽性のある力強い楽曲のバランスも最高だ。