(左から)朝原雄三監督、吉田羊、野村周平、樋口可南子、佐藤浩市、北川景子、杉咲花、柄本明

 映画『愛を積むひと』の初日舞台あいさつが20日、東京都内で行われ、出演者の佐藤浩市、樋口可南子、北川景子ほかが出席した。

 本作は、第二の人生を北海道で過ごすために移住した夫婦の物語。移住した矢先に最愛の妻(樋口)に先立たれ、悲しみに暮れる夫(佐藤)のもとに、亡き妻からの手紙が届く。

 娘役を演じた北川は、1日早い「父の日」のプレゼントとしてラベンダーの花束を佐藤に贈り、「見るもの全てが勉強になって、全てが刺激でした。掛け替えのない経験になりました」と初共演となった佐藤に感謝を述べた。

 またこの日は、佐藤の妻からのサプライズの手紙を樋口が代読した。「結婚した当初、体があまり丈夫でない私は『私が死んだら保険金で好きな映画を作ってね』と言ったことがありました。自分が浩市さんよりも、先に逝ってしまうような気がしたのは本当です。23年前に、浩市さんから頂いたお手紙にあった『僕は一生あなたの味方です』という言葉を今も忘れません。私の一番の味方は浩市さんです」と樋口が涙ながらに読み上げると、佐藤も涙を流しながら「文字ってまた違う気持ちの伝わり方があるので、ありがたいと思います」と感想を語った。