2012年3月4日(日)11時15分。わたしたちはこの日のことをイッショウ忘れない。

…はずだったのに。11時が15分を回ってもなかなか調印式がスタートしない…。ラゾーナ中に散らばるスタッフさんの数。これがメジャーの力か、と思わずにいられない大人の多さ。報道陣もめちゃくちゃ多い。しかし校長と現国の先生とかりそめ先生は険しい表情をしながらステージ脇でわたわたしている。我らがエビ中ちゃんのメジャーデビューに際して一抹の不安を感じさせる絵…いやしかし、これぞking of 学芸会いつもの風景。なんか安心しますね(してる場合じゃない)。 

花道がのびた先の、ステージから真正面の場所に新衣装のエビ中メンバーが待機している。「緊張する~~(泣)」とでもいってるかのようなりななん。の、両手をつないで、上下に振って、真剣な目で「大丈夫!」とでも言い聞かせてるかのような裕乃ちゃん。ひなたは余裕でニコニコしながら2階席に手を振りまくってる。9人が9様に、いろんな気持ちを抱えて、今日のこの日のその瞬間の、直前にいま立っているのだ。

「メジャーデビューとなりましたking of 学芸会、私立恵比寿中学のメンバーに登場してもらいましょう!まずは出席番号1番、瑞季!」
名前を呼ばれ、いちばん最初に第一歩を踏み出す瑞季ちゃん。
「エビ中のダンス部長!これからもマイペースでエビ中を引っ張っていきます」
ゆっくりと、ファンのみんなに手を振りながら花道を歩いてステージへ向かう。

「エビ中のハイテンションガール!メジャーでもがんばりまやま~」
スキップで飛び出し、颯爽と風を切って花道を歩いて行く真山さん。

「MCだったらなっちゃん!エビ中のぐだぐだトークはわたしが変えてみせます」
みんなに両手を振りながら笑顔で歩いていくなっちゃん。

「トマトともやしがあれば大丈夫!メジャーデビューもお父さんと二人三脚でがんばります」
一礼をしてから、一歩を踏み出していく安本さん。

「エビ中のマスコット!見た目からは想像できないパワフルなパフォーマンスを、より多くのひとに届けます」
ぴょんぴょんしながら駆けて、階段でジャンプするぁぃぁぃ。

「どこから見てもアイドル!360度、365日、キュートなわたしを応援してほっしーな!」
花道の入り口でくるっとターンしてみせる美怜ちゃん。

「今日も口角あがってます!さわやかな笑顔と美意識が強い気持ちは誰にも負けません」
微笑を浮かべゆらゆらと歩いていく裕乃ちゃん。

「見た目は大人、中身は子ども。エビ中とともにこれからぐんぐん伸びていきます!」
緊張のせいかダッシュで花道を駆け抜けるりななん。

「エビ中の末っ子は小っちゃいけれど負けません。歌とダンスが大好きなわたし、おもちをどうぞよろしく!」
最後は大いにファンの声援を浴びてニコニコしながら飛び出すひなた。そして、遂にステージに9人が揃い踏みした。