「ぬるにょろすい」と「ペンギン花火」
すみだ水族館で夏を体感。
気持ち悪い? でもちょっと可愛いかも……。
ぬるり、にょろり。その感触を想像しただけで背筋がゾゾッと涼しくなり、怖いもの見たさの好奇心も湧いてくるいきものたちを展示する「ぬるにょろすい」がすみだ水族館で開催されています。
ぬるにょろ生物の代表であり、日本の夏の風物詩でもあるウナギを筆頭に、17種類ものぬるにょろ君が勢ぞろい。このイベントのために特別にやってきた生き物もいるそうですよ。
「世界にはこんな“ぬるにょろ”生物がいたの?」と目からウロコ(ぬるにょろ生物はウロコを持たないものが多いですが)。そして、意外に愛嬌のある表情の虜になること間違いなしです。
障子の向こうに無数のぬるにょろが……。薄暗くて、ちょっとお化け屋敷風の演出がより涼しさを誘います。
墨田区という土地柄、至る所に葛飾北斎がフューチャーされています。さらにぬるにょろ君たちのために用意されたお札が和のテイストを醸し出し、江戸時代気分を味わえます。お札には生き物の特徴を表す川柳が書いてあるという徹底ぶり。
「ぬるにょろり あたしの血には 毒がある」
こちらはニホンウナギに添えられた川柳です。ウナギの血に毒があったなんて知っていましたか? 今年から土用の丑の日が感慨深くなること請け合いです。
期間中には日本ウナギ学研究室の塚本勝巳教授による特別ワークショップも行われるので、興味のある方はぜひ。
「鰻登り」を体感できるパネルも。
縁起がいい!?
ウナギに続き、日本のぬるにょろ代表選手といえば、ドジョウにナマズ。こちらは葛飾北斎の絵画とともに展示されています。
本物の生物と絵画の違い、葛飾北斎のユーモアセンスと実際の生物のリアルなユーモア、そして思わず触りたくなるなめらかな姿態に釘づけになってしまいます。さっきまで、ちょっと気持ち悪い? と思っていたのがすっかりぬるにょろの魅力に憑りつかれ、次第に足は奥へ奥へ。