ここである実験結果をご紹介します。心理学者のリチャード・ワイズマンさんが、運のいいと思っている人と悪いと思っている人を集め、当選番号を予想する日本のナンバーズのようなクジを行いました。気になる結果は、運によって何かが変わることもなく、運のいい人も悪い人も、結局は等しくクジを外したのです。

クジの前に運がいい人は、悪い人と比べて、2倍以上が「自信がある」と語っていましたが、結局は関係ありませんでした。

このナンバーズや宝くじのようなギャンブルは、“純粋な確率”によるもの。こういったゲームをする時には、本人の「運がいい」という自信は、残念ながらまったく意味がないのです。

また、宝くじの公式サイトでは、高額当選エピソード集というコーナーがあります。

「北海道の会社員、N.Kさん(54才)は10年以上のジャンボ宝くじファン。もちろん目指すは億万長者で、毎回、買ってきた宝くじ券を神棚に保管して「当たりますように」との祈願を欠かしません。

そしてある時、2ジャンボ続けて1万円、5万円に小当たりし、「ひょっとして、大当たりの前兆では」と大いに期待がふくらんだそうです。「訪れた幸運を逃さず、大きく実らせたい」、そんな気持ちで買ったのが、続くグリーンジャンボ。結果は、なんと1等・前後賞合わせて2億円的中という快挙。お見事でした。」

といったものが紹介されています。こういったエピソード集を見ていると、当選者の多くが何かしらの予感・予兆を感じて宝くじを購入しているように見えます。なんだか運がある人はやっぱり違うなぁと思ってしまいがちです。

しかし、それはちょっと早とちりと、メンタリストDaiGoさんは、自著『ネガティブな人ほど運がいい!?』で指摘しています。

宝くじ購入者は基本的には、「当たりそう」という予感を持って買っています。外すために購入している人はあまり聞いたことがありませんよね。すると思考がこうなるのです。