今回は、地方公演のワクワクや楽しみもあります。
――小さいころから、舞台の経験がおありになりますよね。活かされていると感じますか?
加藤「4歳で初舞台だったから、もう13年ですね。当時はまだ、楽譜を読めなかったので、その分、耳で覚えた曲は、なかなか忘れないんです。一回聴いて覚えて歌うっていうのはやってきてよかったなと思います。」
――今回は、全国4か所での公演ですね、こうした経験は?
加藤「小学生の頃に、ジュニアミュージカルで経験があるんです。でも、大人の舞台では初めてですね。ジュニアミュージカルの頃は、本当に公演のためだけ。時間がなくてタイトなスケジュールで回っていました。今は、地方公演のワクワクや楽しみもありますね。」
――なるほど。地方公演はどんなところが楽しみですか?
加藤「東京以外の地方の方にも見ていただけるし、地方によって反応が違うじゃないですか。そこも楽しみだし…。ただ、移動は大変ですね(笑)。」
――しかも、かなり公演期間も長いですよね。ここまで長い公演期間は…。
加藤「初めてですね。長丁場なので、公演が長くても、すべての公演で新鮮でいないといけないので、そこを気を付けないといけないですね。あとは、体調管理ですね(笑)。」
つくしちゃんとの共通点は、「コンニャロー!」って立ち向かっていくところ。
――オーディションはいかがでしたか?三千人もの中から選ばれたとか…。
加藤「母は、実技の第二次審査は通ると思ってたらしいんです。私は、1ミリは可能性がある!と信じて受けていました。最終審査では、とにかく楽しんで、自分の力は見せよう、自分らしさを出そうと思って。ただ、まさか受かるとは思わなかったですね。」
――もしかすると、その自分らしさを貫く感じが「花より男子」の主人公、牧野つくしというキャラクターに合っていたのかもしれませんね。ちょうど今、原作を読んでいるんですが、つくしちゃん、めちゃくちゃ強いですね!
加藤「ちょうどいま、F4に宣戦布告しているシーンの稽古をしているんですけど、強すぎてビックリです(笑)。F4は、学園の"神”的存在なのに、そこに立ち向かっていくんですよね。ホントにすごいなって思います。」
――これだけ強くて、喜怒哀楽も激しい"牧野つくし”というキャラクターを演じる難しさはありますか?
加藤「立ち向かっていくまでの気持ちを作るのが難しいです。気持ちをため込んでいって、カッチーン!って来るまでの積み重ねをしていかないと。心の揺れが人より激しいんですよね。最初はいじめられたりして、いくら強いつくしちゃんでも辛いんです。そんな状態で(花沢)類君に優しくされたら、やっぱり、恋に落ちるだろうし…。」
――原作でも、つくしちゃんは道明寺君や花沢君の間で心が揺れますよね。
加藤「なんていうか、つくしちゃんってドMだなって思います(笑)。だって、いじめてくる本人を好きになるってすごいなぁ…って。でも、なんだかわかる気もしますね。」
――なるほど、加藤さん自身の中に、つくしちゃんと相通ずるところはありますか?
加藤「思ったことをすぐ口に出したり、表情に出たりするところ…かな?あとは、負けず嫌いでコンニャロー!って立ち向かっていくところかな。私はあそこまで立ち向かえないけど…(笑)。」
――逆に、自分にないな、と思うところは?
加藤「しっかりモノ、まともなところ…ですかね?愉快なお父さんとお母さんがいて、牧野家の中でつくしちゃんが一番しっかりモノですよね。そこの部分、ないですね…。」
――そうなんですね。加藤さん、これまで拝見した舞台では、中心になる役どころが多かったように感じるので、しっかりモノというイメージだったんですが。
加藤「しっかりしているように見えると言われるんですけど、そうでもないんですよ!私が所属している劇団ハーベストのメンバーが家に来た時に「家だと甘えん坊なんだね」ってすごく言われるんです。家だと、母にベタベタしちゃうんですよ(笑)。」