映画『トイ・ストーリー』の公開から20年以上がたっていることをご存知でしたか?
『トイ・ストーリー』シリーズは、1995年の公開(日本では1996年公開)以降、子どもから大人まで多くの方に愛される作品として、ディズニー史に名を残しています。
長編映画3作に加えて、短編アニメーションなどが複数制作されており、2016年3月2日には、スピンオフ作品の第2弾『トイ・ストーリー 謎の恐竜ワールド』のDVD/Blu-rayが販売されます。
また、2018年には『トイ・ストーリー4』の全米公開が予定されており、今もなお、未来へ挑戦し続けている作品でもあります。
映像作品は勿論のこと、東京ディズニーランド・東京ディズニーシーには、『トイ・ストーリー』をテーマにした常設ショーが1つ、アトラクションが2つもあり、どちらも来園したらハズせない面白さ。
特に、東京ディズニーシーにある『トイ・ストーリー・マニア! 』は、2012年のオープンから今日までファストパス即発券終了の人気が続いています。
そんな『トイ・ストーリー』シリーズ、実は面白いだけではなく、作品を通じて、子どもたちに大切なことをたくさん教えてくれます。
おもちゃにとって“恐い子”たちが教えてくれる“思いやり”
『トイ・ストーリー』シリーズでは、ウッディやバズ・ライトイヤーなど様々なおもちゃたちの“心”が描かれています。
実は、そんな愉快なキャラクターたちの表情や心の動きには、子どもたちが“モノを大切にすることの重要性”を自然に感じとれるような要素がたくさん散りばめられています。
例えば、第1作目『トイ・ストーリー』には、シドという恐ろしい男の子が登場。
おもちゃたちを手術と称して分解・改造したり、花火をつけて爆発させたり、おもちゃたちを震え上がらせる悪役として描かれています。
“恐ろしい”というのは、おもちゃ側の話であり、シドは少しだけ“独創的”に遊ぶ男の子ですが、とても自由で子どもらしく“悪い子”ではありません。
『トイ・ストーリー3』に登場するイモムシ組(保育園の乳幼児クラス)の、おもちゃを舐める・投げるといった遊び方にも、おもちゃたちは手を焼いていましたが、これも成長過程のひとつであり“悪い子”な訳ではありません。
しかし、そんなシド、イモムシ組とおもちゃたちとのドタバタ劇を通して、「おもちゃを大切にしてね」というメッセージは、子どもたちの胸にも響くでしょう。
感動の3作目で描かれた、大切なモノとの“別れ方”
『トイ・ストーリー3』では、ウッディの持ち主だった少年アンディが大学生に成長したことにより、遊んでもらえなくなったおもちゃたちの苦悩と、大切なおもちゃたちをどうするのか苦悩するアンディが描かれています。
アンディが、ウッディたちとのお別れを決断をするラストシーンは“完璧な完結”ともいわれ、『トイ・ストーリー』シリーズを愛する多くのファンが涙しました。
“宝物”のおもちゃたちを少女ボニーに譲り渡すアンディは、ウッディを「ボクの友達」として紹介します。
お互いを思いやる人間とおもちゃ、心が通い合うはずがない“モノ”との繋がり。
“モノを大切にする”という言葉だけでは語りきれない友達との情愛が、子どもたちの心に残ることでしょう。