宮崎あおい(左)と佐藤健

 映画『世界から猫が消えたなら』の完成披露舞台あいさつが18日、東京都内で行われ、出演者の佐藤健、宮崎あおい、濱田岳、石井杏奈、奥田瑛二、原田美枝子、永井聡監督、原作者の川村元気氏が出席した。

 本作は、川村氏のベストセラー小説を映画化。脳腫瘍で余命わずかと宣告された30歳で郵便配達員の僕(佐藤)は、「世界から一つ、ものを消せば、1日の命をあげる」という悪魔(佐藤・二役)と契約。電話、映画、時計…と大切なものが消えていく中で、僕は最後の選択を迫られる。

 本作の“感動ポイント”を問われた佐藤は「人それぞれに違う」とし、「この映画に出てくる“僕”と(宮崎演じる)“彼女”には役名がない。つまり皆さんには、僕たちを通して自分自身の映画、ストーリーを思い浮かべてほしい。そこで思い描いたあなたの人生に感動してほしい映画なので、皆さん次第です」と語った。

 また“世界から消えたら困るもの”を尋ねられた佐藤は「米ですね」と即答。今回のアルゼンチンロケでは「日本食の尊さを痛感した」と言い「(現地の)肉もご飯もおいしいんですが、2週間ぐらい経つと気が狂いそうになるぐらいやばかった。(宮崎と)2人で(米の)画像検索をして見ていました」と振り返った。

 一方、宮崎は「酸っぱいものですね。梅干しとか酢のものとか、子どものころから食べ過ぎておなかが痛くなっちゃうほど好きで…」と告白。佐藤は「(2人の話を)総じて言うと梅おにぎりということで!」と笑顔でまとめていた。

 また“泣ける映画”として話題の本作にちなみ、最近、一番泣いたエピソードを尋ねられた佐藤は「ごめんなさい。僕、本当に泣いてないです。逆に映画とかを見るとすぐ泣くんですが…。だから、人生で映画とか漫画、小説とか以外で泣いたことは結構何年もないです」と意外なコメントを。

 そんなこともあり、映画を見る際は「普段泣かない分、できるだけ感情を開放させて泣くようにしている」という佐藤。「いざ(芝居で)泣けと言われても “涙筋”を鍛えておかないと泣けないので…」とちゃめっ気たっぷりに語った。

 映画は5月14日から全国東宝系で公開。