――そういう手段もあるんだなと、音楽活動っていろいろなスタイルがあっていいのだなと、お話を伺っていて思いました。
浦野:でも過去に第一線でガツガツやってたからこれができるんだと思う。一回もやってない人は物足りないと思う。これがオッサンの形ですよ。アラフォーが見せるゆるい形。でもそれでも曲に妥協は絶対しないので。「曲だけ聴いてくれたらいいや」って。
伏見:ライブやスタジオで、あたまからケツまでずっと笑ってられるんですよ。笑いすぎて今日声がでないんじゃないかっていうくらいの。馬鹿みたいに笑って、「楽しかったね」みたいな。初心の初心というか、はじめてバンド組んだ時のような楽しさでしたね。
浦野:純粋にただ楽しいライブでね。昔は絶対背負うものがあったもんね。
――例えば?
伏見:看板を背負ってやってたところがあるじゃないですか。語弊があるかもしれないけど、今はそういうものは無いというか。そういうことじゃない。こんなに楽しいことをやっている、いい曲をやっているとうただそれだけで。
浦野:我々の気持ちが伝わるといいよね。
――先ほど話に出ていたメトロノームも9月に復活ライブを発表したりと、あの時代に活躍していた人が、いろんな形で今も活動していますよね。
浦野:やめられないんですよ、中毒なんじゃないのかな。
伏見:周り見渡せば頑張っている世代がひとつ年取っただけで、結果ここなんだなあって思うけど、やめられないっていうのと同じで、音楽から遠ざかってたのに、今やっているので、ああ、もう逃げられないんだなあって(笑)。
浦野:(音楽を)辞める気も無いね。
伏見:GHOSTRAINに関しては、曲作りがワクワクして、どんなものが来るんだろうっていうのがすごく楽しみで。
ギターの弾き語りで送って、それを返してもらうので、それが楽しみすぎて。「こういう風にして」って送るんですけど、
浦野:でもそれ無視するんですけどね(笑)。「慎ちゃんごめん、バラードがミドルテンポになった」って。
伏見:全然いいんですよ、とんでもないドストライクが返ってくるんで。
浦野:でも迷走してるんですよ…。
――迷走すら楽しそうにみえますよ。
伏見:これでアルバム一枚作りたいですね。
浦野:予定では年末くらいに何か発表できたら。基本は慎一郎くんの生きる曲じゃないと作りたくない。
伏見:それは10年前からずっと言っててくれて。「俺は慎ちゃんの声活かす曲は作れるから」って。で、結局最初にくれたのが『アルタイル』で。
浦野:「どや!これが慎ちゃんだよ!」
――また宮川大輔が…。
伏見:「天才や!」って(笑)。
――ゆっくりアルバムを作っていただければ…。
伏見:それが幸せなんです。
――言い方悪いですけど、「他に食い扶持がある」状態でだからこそ作れるというのもありますか。
伏見:そうですね、今は他に仕事もありますし。
浦野:我々ふたりスーツでスタジオ入ってますしね。
伏見:TwitterにYシャツ着て写ってる写真ありますからね。明らかに仕事帰り(笑)。
――社会人としても素敵なことじゃないですか。
伏見:逆の視点からみると、いいことなんですよね。仕事だけやってたら息が詰まってしまうこともあるけど、音楽活動があるから頑張れるというところもありますし、どっちもあって両立されてると、両方が補っている形で。
伏見:とにかく今は長く、マイペースに、自分たちのペースでやりたいんです。ジジィになっても。
浦野:70歳くらいまでやりたいね。伏見ジジィと浦野ジジィでね!
スケジュール
11月27日
ゴーストレイン企画
スプラッシュマーケット~セカンドシーズン~
会場:Zirco Tokyo
出演:ゴーストレイン and more!!