好評放映中のTVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』。異世界に召喚された主人公・スバルが未来を切り開くために凶悪な魔獣「白鯨」に挑むこととなる第19話「白鯨攻略戦」の放映が各局ではじまりました。
最速となる8月8日の放映後、原作者・長月達平が自身のTwitterを更新。制作スタッフたちの“こだわり”が伝わってくる制作秘話を明かしました。
19話、お付き合いありがとうございましたー! ちなみに、19話も色々と見せ方で話し合いが持たれましたが、一番揉めたのが最後のスバルのケータイのアラームです! 何にするか、すげェ揉めた! #rezeroneko
— 鼠色猫/長月達平 (@nezumiironyanko) 2016年8月7日
まず、皆さんの音への拘りが半端じゃない。「よあけのみち」をアラームで奏でるにあたり、『スバルが持っているガラケー』から音を録りたい、という試みに挑戦する必要があり、当時のガラケーを入手するところからミッションは始まりました・・・。 #rezeroneko
— 鼠色猫/長月達平 (@nezumiironyanko) 2016年8月7日
まぁ、紆余曲折はメチャメチャ色々あったんだけど、最終的にヤフオクだったか何かで実機を入手し、歓声が上がりました。 #rezeroneko pic.twitter.com/x10Q9lVSvw
— 鼠色猫/長月達平 (@nezumiironyanko) 2016年8月7日
劇中でスバルが愛用している携帯電話(ガラケー)から流れた「よあけのみち(フランダースの犬)」の着メロ音源について、制作スタッフたちから「実機の音源」を使いたいという意見があがったそう。
スバルが使用している「N503i」は約15年前に発売された機種ということで、かなり苦労したようですが紆余曲折を得てを無事に入手。使う人も少なくなった限られた和音での音源作り、スタジオで実機から流れる「よあけのみち」を録音し、BGMとして作品のデータに収める作業を経て、あのとても「らんらんらーん」できそうにない緊張感に支配されたシーンは完成したそうです。
しかし、話はこれで終わりません。実機を入手した以上、今度は実機から音を録らなくてはいけないのですが、当時のガラケーに実装されていた4和音だか6和音だかとにかく音がめっちゃ少ないんですが、わざわざイマドキその縛りで音を作っている人なんていないので #rezeroneko
— 鼠色猫/長月達平 (@nezumiironyanko) 2016年8月7日
このシーンのためだけに、「よあけのみち」を少ない和音で作って、ガラケーの実機に入れて、それを音響スタジオでマイクに当てて鳴らして音を録音して、ダビング作業で絵に入れてもらうという何故ここまでしたのか……!という作業でした。みんなの笑顔が目に焼き付いている。 #rezeroneko
— 鼠色猫/長月達平 (@nezumiironyanko) 2016年8月7日
そんな数々の努力の果てに実現したのが、あの最後の1分半ほどのシーンになります! 無論、異世界人はあの曲の出所を知らないので、脱力するようなことはありません。あのシーンを見た皆様がどう思ってくれたかは皆様にお預けしますが、狙った効果が出ていれば嬉しいデス。 #rezeroneko
— 鼠色猫/長月達平 (@nezumiironyanko) 2016年8月7日
ちなみに、携帯電話から流れる音源を何にするかでも熱い議論が交わされたようで、「よあけのみち」に決定するまでには、谷村新司さんが歌う「昴」、アカデミー賞作曲賞を受賞した名曲「戦場のメリークリスマス」、1986年にリリースされたシブがき隊が歌う「スシ食いねェ!」などが候補に挙がっていたそうです。
谷村新司さんの「昴」とか、「戦場のメリークリスマス」とか、「スシ食いねェ!」とか、意見が激しく飛び交う中、最終的にスバルっぽいとのことから「よあけのみち」になりました! でも、決まったあとも色々と大変な苦労があったんだぜ! #rezeroneko
— 鼠色猫/長月達平 (@nezumiironyanko) 2016年8月7日