一方、渋谷駅南街区に2018年秋にオープンする「渋谷ストリーム」はSTREAM(=流れ)という名称通り、同地の渋谷川の流れ、人々の“交流”をコンセプトに、次代の新たな流れを生み出す場として、ヒカリエとほぼ同じ180メートルの高さの地上35階、地下4階の巨大施設が建設されることになる。

渋谷ストリーム外観 東京急行電鉄(株)

高層階はアパレルやIT系などクリエイティブ産業を招致しオフィスビルとして活用。

また中層には客室数約180室のシティホテルも開業する。官民連携の下、進められている渋谷川の清流復活水を活用した「壁泉」と呼ばれる水景施設も整備される。

ホテル、オフィスと聞くと、単にここで働くビジネスマンや外国からの観光客向けの施設と思われそうだが、通勤で渋谷を利用する人々や、渋谷に買い物など遊びに来る人たち向けの施設も盛りだくさん。

渋谷ストリームサイクルカフェ 東京急行電鉄(株)

日本ではまだ珍しい、サイクルカフェが4階にオープンする予定で、自転車通勤者のリフレッシュと憩い、交流の場として機能しそうだ。

また、1階のショップ&レストランフロアには、渋谷川沿いに大人が買い物や食事、カフェを楽しめる空間が広がる。

渋谷川(稲荷橋広場から見る) 東京急行電鉄(株)

景観のよい水辺のスペースが都会の真ん中に整備されることで、夏場などは、様々なイベントが開催されることになれば、幅広い年齢層の人の流れが生まれそうだ。

渋谷駅周辺の未来図 東京急行電鉄(株)

“流れ”という点では、従来、首都高速3号と国道246号線が市街を分断してきたが、歩行者ネットワークを強化し、渋谷駅とつながる「国道246号横断デッキ」、そして将来的に新設が予定されているJRの渋谷駅南改札と直接つながる「東西自由通路、」さらに、地下から地上2階までをつなげる吹き抜けの動線「アーバンコア」の整備で、渋谷特有の“谷”の地形を克服し、駅と各施設をダイレクトにつなぐ予定だという。

渋谷駅構内導線改良 東京急行電鉄(株)
渋谷駅構内導線改良 東京急行電鉄(株)

この2つのプロジェクトの事業費および見込まれる経済効果に関して、具体的な数字は公表されなかったが、工事規模として渋谷ヒカリエが14万平方メートルだったのに対し、今回の2プロジェクトは計50万平方メートル弱と3倍以上となっており、その規模の大きさがうかがえる。

小宮山雄飛

この日の会見には、原宿出身で現在も同地に居を構え、渋谷区観光大使クリエーティブアンバサダーとして、宮下町計画にも携わっているミュージシャンの小宮山雄飛も来場。

小宮山は、近年話題となっている「奥渋」と呼ばれる神山町、富ヶ谷地域を「初めて雑誌で取り上げたのは僕!」とアピールし、まだまだ渋谷には人々の新たな流れを呼び込むポテンシャルが備わっていることを強調。

宮下町と原宿を繋ぐキャットストリートについても「自然発生的に生まれ、文化と文化を繋ぐようになった」と語り、新たな施設の建設で「様々な文化を結ぶ、面白いものができるのでは」と期待を寄せていた。