「子どもが言うことを聞かない」「親の気持ちを全く理解してくれない」。親子のコミュニケーションでそう感じたことはありませんか。

書籍『子どものやる気を引きだす親 うばう親』で、著者の河野真杞さんは、分かり合えていない親子の会話はまるで“沖縄弁と東北弁の会話”だといいます。お互いの真意が理解できないままにストレートに言葉をぶつけ合ってしまっている状態なのです。

そのままの状態を放置すれば、修復不可能な事態にも陥りかねません。

そんな悲惨な事態を回避するために必要なのが、親子関係を客観的に見てみること。それに役立つのが本書で使われている『i-color』によるタイプ分けです。早速内容を見ていきましょう。

生年月日で“共感・独立・直感”の3つにタイプ分けできる

本書では、『i-color』という統計心理学をもとに親子をそれぞれ“共感・独立・直感”という3つのタイプに分けています。これは生年月日に基づくもので、3,000万件以上のデータの統計から分析・研究されたもの。

人間は生年月日によって行動パターンがあり、人間関係にも法則性があるというのです。

本書には昭和33年〜平成29年までの生年月日による早見表が掲載されていて、自分のタイプや子どものタイプを一目で知ることができます。

(1)指導者に多い“共感タイプ”

まずは私が自分のタイプをチェックしてみました。昭和57年5月15日生まれの私は、一覧表で見ると共感タイプとのこと。

共感タイプは仲間との一体感を求め、相手の気持ちの変化に敏感な人。他人のために行動したいと考えるので、指導者に多いタイプだそう。なでしこジャパンの佐々木則夫元監督や松岡修造さんも共感タイプなのだとか。

このタイプが親になると、我が子に愛情を目一杯注ぎ、子どもが目標に向かって頑張っているときは、自分も一緒に戦っている気持ちになる人も少なくないそう。そのせいか、必要以上に子どもにかまい、親離れしていく子どもを見て寂しく感じてしまうこともあるといいます。

これは気をつけなければいけませんね。

(2)自力で頑張ることができる“独立タイプ”

そしてもうすぐ1歳になる私の娘は平成27年12月17日生まれ。独立タイプです。彼女はいったいどんな性格になるのでしょうか。

独立タイプは自分で決めた目標に向かってひたむきに進むことができるタイプだそう。他人の意見に流されず、自分で自分の夢を実現することができるので、個人競技のアスリートに多いそうです。

このタイプの子どもは1人で遊ぶのが好きで、友達の輪に溶け込めないのではと心配する親も多いのだとか。しかし、ただ1人で楽しむ術を知っているだけなので問題ないそうです。

目標が定まっていないとなかなかエンジンがかかりませんが、いざ目標が決まり、結果が形になると非常にモチベーションが上がるといいます。

サッカーの本田圭佑選手や、フィギュアスケートの浅田真央選手、羽生結弦選手、水泳の北島康介選手が独立タイプだそうです。