メーカー:サントリー
商品名:やさしいボス

中庸、そんな言葉が真っ先に浮かんだ。「やさしいボス」はサントリーの老舗缶コーヒーブランド「BOSS」シリーズの最新作。「苦すぎず甘すぎない 深煎り&中煎り」をキャッチコピーに、「やさしさ」を前面に押し出した一本だ。コーヒーの香りと苦味、ミルクのコクがバランス良く調和しており、実に缶コーヒーらしい缶コーヒーといえる。最大の特徴はその飲みやすさで、これといって飲みたいものがないけど何か口寂しい……というときにこいつを選べばまず間違いはない。甘いコーヒーが苦手でなければ、老若男女問わずオススメできる味わいだ。また、青と白、緑の3色を使ったパッケージは缶コーヒーとしては珍しいが、夏らしい爽やかさが出ており悪くない。

ただし、やさしい味というのは、裏を返せばパンチ力に欠けるということでもある。たとえば「やさしいボスってどんな味?」と聞かれたときに、「こういう味だよ」と即答できるかというと難しい。せいぜい「普通の味だけどおいしいよ」くらいだろう。そんな“普通のおいしさ”を武器に、個性派ぞろいの缶コーヒー界でどこまで存在感を発揮し、定番商品のラインナップに食い込んでいけるか、注目したいところだ。

【成分(100gあたり)】

エネルギー(kcal) 33
たんぱく質(g) 0.6
脂質(g) 0.3
炭水化物(g) 6.9
ナトリウム(mg) 51
糖類(g) 記載なし

 

コク ★★☆☆
キレ ★★☆☆☆
香り ★★★☆☆
甘味 ★★★☆☆
苦味 ★★★☆☆

やまだい・ゆうき 映画、漫画、ゲームなどエンターテインメント関連の記事を中心に執筆するフリーライター。飲料では特にコーヒーとカフェオレをこよなく愛しており、これまでに数百もの缶コーヒーの感想を記録している。ブログ