美しいピアノシーケンスとバンドサウンド、ファンの「to be or not to be!」のコールが響いた「THE END」でライヴはいよいよクライマックスへ。

更に、ボサノヴァ調のメロディとスラッシュメタル調の激しいサウンドがドラマチックに展開する最新ナンバー「羽花」を放ち、この日の本編は美しく締めくくられた。

アンコールパートはなんと5曲も用意され、本編に負けず劣らずの盛り上がりを見せた。

このツアーで久しぶりの披露となった「Mechanical beauty」では、メトが唇を噛みしめて、土石流のようなハードな同曲に懸命に挑んでいた。活動5年目にして、ミュージシャンとしてどんどんステップアップしていこうというMEJIBRAYの頼もしい姿勢を感じる。

シンセサイザーのギラつくダンスチューン、「Invisible Tower Maker」ではラストの大サビ前の歌詞が、〈今日から全てを変えてみる もう立ち止まらないの〉と、ポジティヴなものにアレンジされていたことが印象深い。

この日のライヴが、アッパーチューンとメッセージソングが多く、ファンの背中を押すようなセットリストだったことを象徴するようだった。

最後は説明いらずのアンセム「メサイア」。1番の頭からファンの大合唱が起こり、綴は花道でファン1人1人と目を合わせて破顔する。追いかけるように花道に飛び出したMiA、恋一、ステージの奥のメトも快心の笑みだ。筆者の脳裏に“find your AVALON”の文字がかすめた。

「聴こえてましたか? 見えていたか? 今日、この日は君たちが選んだ日、君たちが選んだ奇跡です。 僕は絶対今日という日を忘れません。 最高の夜でした! 愛してます!!」(綴)

こうしてMEJIBRAYの2016年のツアーは、大歓声のなかで幕を閉じた。

来年のツアー、リリースも発表され、まだまだ彼等の快進撃は止まりそうにない。2017年もまたMEJIBRAYは、私たちを楽園へと連れて行ってくれるはずだ。

セットリスト

SE:猛毒
1:Sliver
2:アヴァロン
3:VICTIM(ism)
4:ACME
5:DIRTY PIG PSYCHO
6:鳥は泳ぎ方を知らず溺れ亡骸
7:Baby Crossing
8:浴槽
9:ナナキ
10:DECADENCE - Counting Goats … if I can't be yours -
11:嘘と愚行 -それもまた人間らしいって神様は笑ってるの-
12:Negator NEGATOR
13:原罪の林檎
14:THE END
15:羽花

EN1:Mechanical beauty
EN2:D.E.INCUBUS
EN3:Invisible Tower Maker
EN4:枷と知能 -それってとても人間らしいって神様は笑ってるの-
EV5:メサイア
SE:Iris