フロローは悪役ではない?!
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ストーリーだけではなく、登場人物の描かれ方も大きく異なり、特にフロローは顕著な違いがあります。
フロローはアニメーション版では良心を持たない完全な悪役。
しかし、ミュージカル版では冒頭で過去のある出来事が語られ、善良な心を持つ人間だったことが分かります。
彼が共感すべき人物として描かれているからこそ、エスメラルダとの出会いによって心の闇が深まってゆく展開がより重くなるのです。
あの血も涙もないフロローにまさか感情移入してしまうとは! という驚きはアニメーション版を体験した人ならでは。
単なる悪役ではなく、光と闇の側面を持ち、人間味のあるフロローの心の葛藤に注目です。
エスメラルダを巡る四角関係
アニメーション版ではエスメラルダと出会ったことによるカジモドの変化がストーリーの中心で、カジモド、フロロー、フィーバスが一堂に会する場面はほんのわずかでした。
しかしミュージカル版ではフロロー、フィーバスとエスメラルダの関係性や、彼女と出会ったことによる各登場人物の変化がより丁寧に描かれます。
さらに、第1幕の大きな見せ場である楽曲「エスメラルダ(Esmeralda)」では3人それぞれのエスメラルダへの想いが歌われ、キャラクターの立ち位置が視覚的にも明確になり、複雑な四角関係が提示されます。
エスメラルダに対する悲痛な想いや欲望が渦巻くこのシーンは圧巻で、アニメーション版以上に気迫を感じました。
こうしたシーンの追加によりキャラクターの内面をより深く理解でき、エスメラルダを巡る重厚な人間ドラマが見どころの一つとなっています。
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