松下さん、クリスティーンの「可愛さ」の表現にこだわり
同じく声優初挑戦となったクリスティーン役の松下奈緒さんも、吹き替えは「本当に苦労しました」と語りました。
「いつもお芝居するときは相手の方がいて、距離感を感じながら出来るという安心感があるのですが、声優のお仕事はブースに籠もって一人っきりなんです。
ドクター・ストレンジ役の三上さんの声も聞くことがなく、英語の元音声を聴きながらやっていたので、自分の声をあとで聞いた時の違和感もあるし、お芝居を"しすぎる"のも気持ち悪い。
同じシーンを何度も繰り返し、1日ワンシーンくらいの気持ちでじっくり丁寧にやらさせていただきました。」
松下さんにとって大切な役となったクリスティーン。
ストレンジを支える強く優しい女性といった重要な役柄ですが、松下さんはクリスティーンをこう分析します。
「クリスティーンはストレンジの元恋人でもあり、彼が魔法の世界に行く前と行ってからも知っている、ストレンジに一番近いところにいる女性です。
時に厳しく、時に優しい、そして可愛らしさも兼ね備えた、『あこがれの女性』の要素を全て持っているようなキャラクターです。
心の中に芯を残したままストレンジの側に寄り添っていて、今も彼を愛しているのか、愛していないのか…、そんなところをうまく表現できればと思いながら演じさせて頂きました。」
松下さんさんは、レイチェル・マクアダムス演じるクリスティーンを「可愛い! 」と絶賛しながら、その可愛さを上手に表現することにこだわったそうです。
「ちょっとした可愛らしさを表現しすぎてしまうと、ただの可愛い人になってしまうので、線引が難しかったです。
でもレイチェルさんはすごく上手に演じられていて、私にヒントをたくさん下さいました。
例えばちょっと唇を噛むとか、さりげない仕草がすごく可愛らしくて、今後私もやってみようと(笑)。」