今なお世界中で愛され続けているディズニー・アニメーション『美女と野獣』が、エマ・ワトソン(ベル役)主演で、実写映画化され、2017年4月21日(金)に、公開されます。
注目されるヒロインのキャスティング
アニメーションの実写化作品を多く手掛け、新たなマイルストーンを打ち立てる、近年のディズニー。
斬新な解釈で世界を驚かせた、アンジェリーナ・ジョリー主演『マレフィセント』(2014)、現代のヒロイン像を見事に描ききった、リリー・ジェームズ主演『シンデレラ』(2015)が、大ヒットを記録したのは、記憶に新しいところです。
これら傑作では、ヒロインを体現しているようなキャストが、特に印象的でした。
毅然とした強さと、母性愛が同居するアンジェリーナ・ジョリー
『マレフィセント』(2014)で主役を演じたのは、アンジェリーナ・ジョリー。
ディズニーアニメーション『眠れる森の美女』を、オーロラ姫ではなく、オーロラ姫に呪いをかけるヴィラン(悪役)である、マレフィセントの視点から描く、今までにない切り口が、話題になりました。
アンジェリーナ・ジョリーは、マレフィセントの冷酷な一面を、迫力満点に魅せながら、同時に、オーロラ姫を影から見守る、母性あふれる、暖かい表情を垣間見せ、観客を魅了。
鑑賞後に、「どんだけオーロラが好きなの!」「単なるオーロラのストーカー」と、冗談めかしつつ、マレフィセントへの好意をにじませるファンが続出。
すでに、ハリウッドでの知名度を確立していたアンジェリーナ・ジョリーは、毅然とした強さを持ちつつ、実生活で、多くの子供たちを育てる、母としての包容力も持ち合わせていました。
まさに、これ以上ない適役だったといえるでしょう。
知的で、誰にでも愛される素質を持った、リリー・ジェームズ
『シンデレラ』(2015)では、日本ではほぼ無名の新鋭、リリー・ジェームズが、主役に抜擢されました。
監督ケネス・ブラナーは、シンデレラのキャラクターについて、
「機知があり、賢く鋭敏でありながらも冷たくはなく、目がキラキラしていて、心が美しく、見た目も美しい」
と語っていましたが、リリー・ジェームズは、まさに適役。
参考:【後編】『シンデレラ』監督インタビュー「いつの時代も変わらない“ディズニープリンセスらしさ”とは」
来日記者会見で会ったリリー・ジェームズは、女優として、と言う前に、ひとりの人間として、知的で、ユーモアがあり、自分自身であるということを怖がらない(たとえば、照れも戸惑いも、ありのままに表現できる)、魅力的な女性でした。
デビューしてわずか数年での大抜擢から、文字通り “シンデレラガール” として、世界中が認めるヒロインへと変貌を遂げたのも、当然と感じるくらいです。