ザアザア・零夜（B）
ロ弍による無機質な同期音に絡むドラムが心地よいソロタイムを経て、一葵の「この会場で思いっきり走り回りましょう！」声で始まった『ピチピチチャプランランラン』では会場中が左右に揺れる。
どこか不安定なBGMが流れる中、メンバーの名前を呼ぶ中毒者たち。
一葵の独白のような言葉から、不倫を思わせる歌詞と軽快なポップス感のアンバランスが楽しい『いけない、もう行かなくちゃ』の次は、こちらもタイトルに反してどこか光を感じさせる曲調の『闇』を披露。
ザアザア・ロ弍（Dr）
「もうぐちゃぐちゃになってください！」という一葵のひとことから、『ララララ』、キラーチューン『コワイクライ』を叩きつけ、クライマックスに向けて盛り上げていくバンドに全力で応える中毒者たち。
ロ弍の「零夜さんおねがいしまーす！」という掛け声から、零夜と中毒者の煽り合いが発生し『子守唄』へ。
思いっきり盛り上がったあとは、春の爪弾くアルペジオから雨上がりの空のような清涼感の『「うそつき」』でラストは締めくくられた。
ザアザア
アンコールの声が響く中、ゆっくりと幕が上がり、そのままこの季節にふさわしい『雪時計』へ。
ツアーファイナルへの感謝を述べ、「メチャクチャ最高ですよ」と一葵。「最高！」という中毒者たちの声に「はあ〜」と安堵の声をあげる一葵、それにつられてロ弍も同じような声を上げると「おじいちゃん大丈夫？」（一葵）、「大丈夫にきまってんだろ！」（ロ弍）。
そしてツアーの思い出を語るメンバーだが、徐々に脱線し「鳥取公演ではラクダで入場した」という話も飛び出しメンバーで盛り上がるも、「鳥取公演に来た人？」とフロアに問いかけ、声が上がると「嘘つけ、やってねえわ！」と一葵が一蹴する一幕も。
ザアザアを続けていくことで、仲間の良さをを知ったという零夜。
「昔はひねくれてて、仲間とかは信じられなかったけど、ザアザアでそれを知った」（零夜）
「裏とかいちいち読まずに、表だけでも繋がってたら幸せじゃん」（一葵）
微笑ましいやりとりが続くMCのあとに、「ツアーファイナル、最後の曲になるのだけど…」と一葵が言いつつも、なにか思いついたようにメンバー同士で相談し「1曲増やします！」と準備を開始（なお、準備の間にドラムセットを離れたロ弍が、ボーカルの位置に立ってトークをするというレアな光景もみられた）。予定にはない『教えて先生』を演奏し、会場は大いに盛り上がった。
「思いっきりグチャグチャになってください」と最後の最後は『感電、けがのおそれがあります。』でステージも会場も汗だくのグチャグチャになり、双方ともやりきったという笑顔が溢れたまま、ライブは終了した。
