「海」というキャラクター
南国の島々を巡り、村長たちを取材してきた監督。
そこで長老のパパ・マペに言われた、「長年私たちはあなた方の文化に飲み込まれてきたので、今回一度くらいは私たちの文化に飲み込まれてみませんか? 」という言葉が印象に残っているそうです。
フィジーでアウトリガーカヌーのセーリングをして、現地の人々の海に対する姿勢に出会い海は生きていて気持ちを持っているように感じ、海をキャラクターにしようと思いました。
予告編でも観られる、小さなモアナが海と出会う『ファインディング・ドリー』のようなシーン。
このような生きている海、海の美しさを表現するにはアニメーションがぴったりです。
海は島々を分断しているものではなく繋いでいるものだという、まさに現代社会を表すようなメッセージが込められています。
監督が歌に込めた想い
これまで数々のミュージカル作品を生み出してきたジョン・マスカーとロン・クレメンツ。
音楽は感情を伝えられることから、作品の中で音楽を用いるのはとても大事なことだと語ります。
『モアナと伝説の海』は5年前にタヒチ、サモアなど南国の島々を訪れて視察をしており、そこで音楽が重要な文化だと知り、現地の伝統的なのバンドに関わってもらいサントラを作ったとのこと。
さらに、音楽を担当したリン・マニュエル・ミランダは『リトル・マーメイド』(ジョン・マスカー&ロン・クレメンツ監督作)にインスピレーションを与えられたといいます。
ミランダはハワード・アシュマンやアラン・メンケンに影響を受けており、子供に「セバスチャン」と名付けたそうです。