女性視点だからこそできた“心ときめく酒造り”『喜多酒造』
東近江市の『喜多酒造』は文政3年に創業。そんな歴史ある蔵元で働く喜多麻優子さんは、現在9代目の蔵元を目指しています。
大学卒業後に食品メーカーの営業を担当した後に、兼ねてから継ぎたいと考えていた酒蔵の仕事に転職しました。
前職とは違う「酒造り」の世界に入った麻優子さんですが、お客様に近い現場視点で、 現職の酒造りや商品企画・販売企画などヒントになることが多いので、前職の経験がいまでも大変役立っていると言います。
現在、男性の多い酒造りの世界で麻優子さんが主導となって、季節限定酒のラベルをリニューアルするなど、 今までにない色使いや、より視覚的に季節感・また味わいのイメージを感じられるデザインを考案。
「販売のことや会社のことなど悩みは言いだしたら尽きないですが、私は自分で決めたら、どんなこともやり抜けられると信じています。まずは『自分の道を決めること』から始まるのではないかなと思います」
と、悩み事を吹き飛ばすような熱い志をもって酒造りに挑んでいます。
『喜楽長』という酒は麻優子さんにとって、我が子のごとく手をかけ育て、すべての情熱を注いでも惜しくない『敬いて愛おし』存在。
杜氏さんと寝食を共にし、家族のような関係性を築くことで、和みあるお酒が生まれています。
喜多酒造株式会社
住所:〒527-0054 滋賀県東近江市池田町1129
TEL:0748-22-2505
紫式部ゆかりの地『石山寺』で女性僧侶と出会う
紫式部のゆかりの地で知られる「石山寺」は、芸術家や女流文学開花の舞台と言われ、松尾芭蕉や島崎藤村をはじめとする多くの文人が訪れたと言われています。
そんな「石山寺」の女性僧侶・鷲尾龍華さんを訪ね、僧侶になったきっかけなどを伺ってみました。
前職は“秘書”だったという鷲尾龍華さんが『僧侶』に転職したきっかけは、元々お寺の生まれだったことと、とある展覧会で弘法大師の書かれた『聾瞽指帰』を見たのがきっかけで、仏教をもっと学びたいと思ったからだそうです。
まったく違う職に就いていた龍華さんですが、前職で得たことが今でも役立っていることがあると言います。
それは、たくさんの方と関わる仕事で、いろいろな方に助けていただいたことが大きな糧となり、自分も還元していけるように頑張れていることだそう。
そして、 女性視点で作る『新たな取り組み』や『継承』など、女性ならではの視点を発揮される場面などについて問うと…
「石山寺は平安時代にも女流文学者が多く訪れたお寺です。女性の僧侶がいることで、現代のお寺でも親しみを持ってもらえるのではないかと思っています。今の仕事について多くのことを学べることはとても嬉しいのですが、女性僧侶が少ないのが悩みです」
と、男性ばかりのお寺(職場)で働く龍華さんならではのお悩みなどもあるようです。
龍華さんは、「長い年月をかけて守ってきたものを、また新しい世代に、新しい形で伝えていくことが私たちの役割。これからもより多くの方に観音さまとご縁を結んでいただけることを祈っています」。
新社会人の方々へ
学生時代との大きな違いは、違った年代の方と多く関わることではないでしょうか。
色々な価値観を知って、成長されることを祈っています。
苦しい時は人に頼って、楽しい社会人になってください。
石山寺 鷲尾龍華拝
石山寺
〒520-0861 滋賀県大津市石山寺1-1-1
TEL:077-537-0013
まとめ
いかがでしたか?
今回ご紹介した3名の女性は、それぞれ全く違う職種ですが、歴史や仕事を「継承する」という共通の使命があり、相当の覚悟がなければできないことだろうと思います。
さまざまな悩みを抱えながらも、人と人の出会いに喜びや希望の光が見えるからこそ、今の仕事を続けていけるのかもしれません。
これから「新社会人」になる方や転職を考えている方も、仕事のことで思い悩んだら、滋賀県へ旅に出てみませんか?
滋賀県は元気に活躍している女性が多い県ですので、きっと刺激の多い旅になることでしょう。