林家正蔵に「監督より怖い」と評された蒼井優

 映画『家族はつらいよ2』の完成披露試写会が26日、東京都内で行われ、出演者の橋爪功、吉行和子、西村雅彦、夏川結衣、林家正蔵、妻夫木聡、蒼井優、山田洋次監督が登壇した。

 この作品は、熟年離婚を巡る家族の騒動を描いた山田監督の喜劇映画『家族はつらいよ』(2016年)の続編。

 この日、改めて撮影を振り返った正蔵は「はっきり申し上げますと、監督より怖いのは蒼井優さんです。悪魔に近いような…。人のNGを笑う。勝手に打ち上げの場所を私のうちに決めてしまう。いろんなことがありました」と観客に暴露した。これを受けて、蒼井と夫婦を演じた妻夫木が「すみません。うちの嫁がご迷惑をおかけしたみたいで…」と謝罪するも、続く蒼井は「名前に“優しい”という文字が入っております。蒼井優です」とちゃめっ気たっぷりにあいさつ。続けて「あれは橋爪さんが言ったんですよ。あの人が全部、黒幕なんですけど」と自分の“無実”を訴えた。

 そもそもの発端について正蔵は「妻夫木くんの結婚パーティーをやろうということになった。そこまでは良かったんですが、蒼井優先生に『会場はお前んち!』と指をさされまして。それで(うちに)決まってしまったんです」と説明。

 改めて蒼井は「違います。あれは橋爪さんが『正蔵のうちでいいでねぇか?』って。先輩が『お前、電話しろ』とおっしゃったので、私は留守電に残させていただいたんです」と釈明したが、これに橋爪は「言ってないよ!」「(うそをついたら)地獄に落ちるよ」と笑いながら反論。結局、真相は分からずじまいだったが、蒼井も「言い出しっぺは誰でもいいんです」と笑顔を見せ「(打ち上げで)正蔵さんのお母さまや奥さま、お弟子さんにお会いしたときに『いつもお世話になってます』と言っていただいたのですが、こっちも『うちの正蔵が…』という気持ちになってしまって。やっぱり、続編をやると感覚が家族みたいになりますね」と和やかな現場の様子を振り返った。

 『東京家族』(13年)を含めると、山田監督がこのメンバーで家族を描くのは3作目。キャストのやり取りをうれしそうに眺めていた山田監督は「(撮影で)俳優さんを知ると、その俳優さんをイメージしたいろんなせりふが思い浮かんでくる。これはとっても有利なことで、回を重ねるごとに楽しくなっていくし、中身も良くなっていく」と続編製作の醍醐味を語り「(撮影は)親戚がまた集まったような感じで僕もうれしかった」と喜びを口にした。

 映画は5月27日からロードショー。