スキンシップ、それは夫婦間のコミュニケーションの1つでもあり、ある時は悩みの種にもなるもの。
以前よりスキンシップの回数が減った、旦那さんとスキンシップについての価値観が合わない、そもそも旦那さんとそのことについて話す機会がない…など悩みの種類は様々ですが、デリケートな問題だけになかなか人には相談しづらいという側面も。
『スキンシップゼロ夫婦』は著者のまゆさんとみーさんというシャイすぎる夫婦の生活を綴った実録エッセイ漫画。
まゆさんとみーさんは、寝室も別々、お互いにふれあわずに過ごす「スキンシップゼロ夫婦」。
みーさんと出会って6年間、男女のスキンシップがないことに悩んだまゆさんは、思い切ってブログをスタート、赤裸々に、ありのままに描かれる悩みは、大きな反響を呼び、1000万PVを記録。この度、書籍化されました。
本著には、他の女性への妬みや、パート先での子なしハラスメントなど、まゆさんが抱える切実な悩みも多く描かれていますが、それ以上にまゆさんとみーさんがとても仲の良い夫婦だということが印象に残ります。
お互いを思いやる気持ちに、良好なコミュニケーションを築く秘訣があるのでは?と思い、今回まゆさんにお話を伺いました。
交際中、デートの時に手をつなごうとしたら…
――みーさんと出会ってから、現在に至るまで、『スキンシップをしない』ことに対してまゆさんの中ではどのような気持ちの変遷があったのでしょうか。印象的なエピソードがあれば合わせて教えていただけますか?
まゆさん:出会ってデートをするようになっても、まったくスキンシップがなく、「進展がほしいな」とずっと思っていました。
とあるデートの日に、思い切ってこちらから手をつないでみたのですが、すぐに離されてしまい…とてもショックでした。
結婚して1つ屋根の下に住めば、スキンシップはあるだろうと思っていました。ところが、何もありませんでした。
今も手はつなげませんが、たまに背中をなでたり、「あーん」をしてもらったり、ほんの少しずつ距離が近づいているのかなと感じます。
スキンシップがないことを悩むときはありますが、それでも、みーさんなりの愛情を伝えてくれているのを感じているので、これからも信じて寄り添っていきたいと思っています。
「悩みのない家庭なんてないのよ」
――まゆさん自身は子供が欲しいと感じていたけど、「夫婦2人で生きる」と決断したエピソードが印象的でした。
「その決断が正解か、不正解かは分からない」と感じながらも、みーさんと2人で生きていこうとまゆさんを後押ししたものは何だったのでしょうか。
まゆさん:私達夫婦の場合になりますが、子供を持つことへの現実的な問題に気付いたことと、人生の先輩でもある母からの言葉が大きいです。
「みんな何かに悩みながら生きている。悩みのない家庭なんてないのよ」
その言葉が、私なりの後押しになりました。
これまで、みーさんとの別れを考えたことは一度もありません。