差別されていた立場だったはずが、いつの間にか差別する側になっていることも……。
長く隔離生活を強いられ差別対象だったゾンビであるゼッドですが、『ゾンビーズ2』では狼族と仲良くなっていくアディソンをみて落ち着かない様子。
ゼッドは生徒会長候補になって、もっとゾンビと人間の溝を埋めよう、もっとゾンビが居やすい学校にしよう、としていますが、選挙活動期間中に狼族がやってきて学校は混乱。
そんな中でゼッドは狼族に対して、今まで自分たちが受けていた偏見の目で彼らを見たり、焦りからか狼族と仲良く過ごしはじめるアディソンに対しても、そんな態度をあらわにしてしまうのです。
ゼッドはそんな偏見の目をもたないアディソンだから恋にちたはずなのに。
ゼッドのように差別をされていた存在でも、差別する側になってしまうことはよくあることです。
差別をされることと、差別をすることは、いつも隣り合わせで自分の中にあるものだと理解することが大切でしょう。
あなたはアディソンのように多様化を受け入れる? それとも……?
あなたはアディソンのようにゾンビや狼族を受け入れて共存することはできるでしょうか。
私たちが住む地球にゾンビは今はいませんが、この世界の偏見や差別とはどのようなものでしょう。
肌や目・髪の質だけでなく体型が特徴的だからといって自分との違いについ目線を送ってしまったり言及したりすることも、偏見の目で見ていることになります。
例えば、あなたが自分とは少し違う相手に見せる、ちょっとした怯えや、恐れの感情、興味、それぞれの違いに対しての発言は、知らない内に相手の心の傷を作っているかもしれません。
それが例え相手を褒めている言葉や、良かれと思っていった言葉でも、生まれ持ったものに対しての発言は差別や偏見になのです。
「そんなこともだめなの!? 」と思うかもしれませんが、その人がその人らしく居ることや生まれ持ったもののことを、他人が聞かれてもいないのに、とやかく言っていい理由はひとつもありません。
何か褒めたいのなら、持っているアイテムや服装など、その人が自分で選択したものを褒めるのがベター。
そういったことを、何気ないシーンで描いてくれているのが『ゾンビーズ』シリーズの特徴で魅力です。
私たち世界にはゾンビがいないので、もっと簡単に多様化を始めることができると思いませんか?
多様性は可能性
正直、人種や種族が同じでも、考えや見た目は全員がそれぞれ自分だけのものをもっています。
あらゆる価値観やそれぞれを受け入れるということは、自分の中にある新しい自分の目覚めや、広い価値観、知識につながっていき、損は一つもないのです。
ゾンビなどの自分とは違う“知らない” 存在は、初めはあなたにとって脅威なのかもしれません。
けれども少しでも“知る” ことであなたの可能性を広げてくれるものになるでしょう。
そして、あなたが新しい価値観を手に入れて、変わっていくことは、周囲の人からしたら脅威に感じられることがあるかもしれません。
変化を受け入れてもらえず、「あなたらしくないじゃない。どうしたの? 」などといわれることもあるでしょう。
けれども、あなたが成長をし変化をしていくことは、かけがえのないものです。
私もあなたもアディソンやゼッドたちのように、多様化を受け入れていくことで、新しい可能性と強みを手にしていきたいものです。
『ゾンビーズ』『ゾンビーズ2』はディズニープラスで配信中